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湊の罰⑥
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湊が手を伸ばして、夏樹の手をそっと握った。
その手が、驚くほど冷たくて、夏樹は思わず湊を抱きしめたくなった。
「夏樹さん、怒ってるついでに、ひとつお願いしてもいいですか? 」
「なに?」
そっけなく応えながら、夏樹は、湊を抱きしめる代わりに、夏樹に伸ばされた湊の冷え切った手を、ギュッと握りしめた。
「…俺に罰を与えて下さい。夏樹さんにもずいぶん迷惑かけたし。だから、夏樹さんの手で。…お願いします。」
「お前、それ、罰っていうか、ただ慰めて欲しだけだろ? なに甘えてんの?」
湊の気持ちは分からなくはない。
佑斗の感触が身体に残って、苦しいのだろう。
「あ、バレた。あいつが身体中から離れなくて…。あいつが、まだ中にいるような感じがして、少し…きつい。だから、上書き…してください。…ダメですか?」
泣きそうな顔で笑う湊の頭を、夏樹はそっと撫でた。
「ダメじゃないよ。俺はいつもお前には甘いだろ?…でも、罰だからな。ねだったことを後悔するなよ?」
優しくはできない。
優しくはできないが、罰として、ヤッてやることはできる。
優しくはできないが。
「…ふふっ お手柔らかにお願いします。」
笑う湊を、夏樹は複雑な気持ちで見下ろした。
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