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6 文化祭
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俺とりゅうは1年見回り担当で、まあ簡単に言うと、1年生関連の教室を回るってことだ。
なんだけど、、、
「え、何あの人達!!」
「うわぁ、カッコイイー!」
「あ、あの子達でしょ?例の1年2人組!」
「あれが桃姫かー、可愛いなあ。」
文化祭に遊びに来てくれた校外の人達は目を見開いて感嘆の声を上げているし、学年関係なく教室はごちゃまぜなので、普段会わない先輩方も興味津々で見てくるし、、、
「な、なんか、入学式思い出すな。」
「そうだねー、でも俺たちあと2時間後にはあの格好だよ?それ考えたら今は天国だよ。」
「、、、そうだな、、、。」
俺は2時間後女装しなくちゃならないんだよな。
クオリティ高いやつだし。
、、、これは今のうちに楽しんどかないとまずいんじゃないのか?
俺は隣で歩くりゅうの袖を引っ張った。
「よし、りゅう!もうこうなったら1年の出し物全制覇しよう!」
「それ、俺も思ってた。ここは開き直って楽しもう、純!」
「うん!!」
まだ1時間半ある。
見回りもちゃんとしなきゃだから、今から行けるのはせいぜい3クラスか。
「あ、まずはここに行こう。」
りゅうが俺の手を引っ張る。
周りからなんとなく悲鳴が上がった気がするけど、まぁ慣れていこう。
「お化け屋敷か!」
りゅうが連れてきたのはお化け屋敷だった。
お化け屋敷なんて遠い昔に母さんと兄さんと一緒に入った以来だ。
「生徒会の見回りです。今のところ問題点は?」
りゅうが受付の男の子と話し出した。
ああ、そうだ仕事もしないと。
周りを見回すと、壁の装飾に普通のセロハンを使っている。
これをすると壁の塗装が剥がれやすくなる。
「あ、壁に装飾する時は、マスキングテープ使ってくださいね。これ、お渡ししておきます。次見回りに来た時には直しておいてくださいね。」
俺はスーツのポケットから予備のマスキングテープを取り出した。
「ああ!すみません!ちゃんと直しときます!ところでお二人共、ついでに寄っていかれませんか?」
受付の男の子の質問に、俺とりゅうは頷いた。
「おい、みんな!王子と姫が来るぞ!!!気合い入れろよ!!はーい、じゃあお二人さん、この部屋の中のどこかにこのボックスの鍵があるから、見つけてきてくださいねー。見つけてこれたら、隣のクラスの屋台がなんでもひとり一品ずつ無料でーす。」
前半の気合い入れろよがすごい気になるけど、まあ所詮は高校クオリティ。
大丈夫だろう。
「昼ごはん、タダ食いできるね。」
「あーでも、結構クオリティ高いって聞いたよ。ほら、挑戦人数既に50組だけど、まだ1組もクリアしてない。」
「え、、、?」
「はーい、それではお二人とも頑張ってくださいねー!」
背中を押され、俺とりゅうは教室の中に入った。
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