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「…うっせーな!悪かったって、
中島、ゆーっくり、行くぞ!」
篠原さんにはいつも突っかかるものの
藤堂さんにはさすがに言い返せないらしい
せめてものの反発のつもりなのか
何回もゆっくりと言ってきて、正直笑えた
ここにいて分かったけれど、藤堂さんには誰も面と向かって歯向かう人はいない
それだけ 口喧嘩が強い、と言う事だろう
裏のボス的存在。
けちょんけちょんにされるのは目に見えている
綺麗な顔をして怖い人だ
デスクの方では、やり取りを見ていた全員が笑っている
これもいつもの風景で、やっと慣れてきたところ
ーーバチッ
真斗と目が合う
にっこりしながら、' 頑張れよ 'と口パクで伝えられたが
内心ドキドキしながらも、軽い会釈で返した
最初に比べたら顔を合わせる事にも随分慣れた。
俺は新人だから色んな人の取引先に着いていく事が多いし、真斗は今受け持つ仕事が大変な時らしく、俺が着いて行くような事はなかった。
会社で居合わせる時も、なるべく仕事以外では関わらないように気をつけている。
なるべく、2人で話すような機会を作らないように…
そんなこんなで、忙しくも充実した日々を過ごしていた
ーーーーー
「そういや、中島ってどこら辺に住んでるんだ?」
シートベルトを締めながら思い出したように聞かれる
「会社から電車で20分くらいの〇〇て所です
片瀬さんはどこですか?」
何気なく答えると、
「へ〜」と驚いた顔をされた
「えっ?何ですか 」
含みを持たせるような返事に違和感を感じた
治安良い所、母さんが調べてきてくれて選んだつもりなんだけどな…
「いや、別になんでもねーけど、
ほんとに仲良いいんだな〜、アイツと
今日の歓迎会はお前が世話係だな! 」
あいつ?真斗のとこ?
なんで急に真斗が出てくる?
疑問に思うことはなくさんあったが、それよりも俺は気になることがあった。
「え?!待ってください!歓迎会って何ですか?
俺、聞いてないですよ?!」
「あれ?俺こないだ言わなかったっけ?
今週の金曜、中島の歓迎会するって 」
「初耳ですよ!」
ほんと、仕事以外は全部適当な人だ。
食い気味な俺を無視して、涼しい顔して運転を続けている
嘘だろ、この人
もっと前もって行ってほしかったのに…!
真斗がいる前で酒なんて、いい思い出が1つもない
主に俺だけだけど、、!
ーー今日だけは仕事が超絶長引いて遅く終わりますように!
そんな子供染みた俺の願い事も虚しく、
部長の計らいもあり、全員がキッチリ上がるように仕事を終わらせた…
そして、金曜日の夜はすぐにやってきた
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