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丸井家のある一日
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丸井一家の朝は賑やか。
リョーマが朝御飯の用意をする。
しばらくすると精市と弦一郎が起きてくる。
精「おかあさん、おはよー」
弦「おはよう」
リ「おはよう、精市、弦一郎」
今日の朝御飯のメニューは目玉焼きに焼いた食パン野菜スープにサラダの四品。
リ「あれ?まだ起きてこないのかな?」
起こしにいこうとすると、精市がそれをとめた。
精「おかあさん、休んでて」
リ「…でもなぁ~」
弦「母さんは休んでてくれ」
リ「ふふ…弦一郎にも言われたら…仕方がないな…」
お願いね、と言うと二人は喜んで2階に向かう。
リ「…ブン太…遅いな…今日も帰ってこなかったな…元気かな…」
ブン太はパティシエをしている。
何件も店をもち、有名なパティシエとして名を広げている。
今は、何故か週に二回くらいしか帰ってこない。
前までは毎日帰ってきてた。
リ「はぁ…」
精「おかあさん?」
リ「え?あ、なに?」
弦「みんな起こしてきた」
リ「あ、ありがと!」
リョーマは精市、弦一郎によしよしと頭を撫でる。
丸井家の子供たちはよしよしが好きらしい。
雅治、蓮二、赤也、比呂士が起きてきた。
蓮二と比呂士はもう服を着替えている。
リ「さて、そろそろご飯にしようか」
手を合わせて『いただきます!』と言う。
食べ終わると、食器を流しに置く。
リ「早く支度しなよー」
精市、弦一郎、蓮二、比呂士はしっかりと支度は終わっている。
問題は雅治と赤也だ。
リ「支度したの?ふたりとも」
雅「まだじゃき」
赤「まーだー」
リ「今日のおやつ二つなくなるかも…」
リョーマがそういうと二人は素早く支度をし、6人は『いってきまーす!』と元気な声で言って学校へ向かった。
リ「…よし、あ!ジャッカル♪」
大型の犬。
ジャッカルと名付けた。
なぜその名前になったかは不明。
捨て犬で丸井家の庭でさまよっていた。
ブン太がさすがに可哀想だというので買うことになった。
リ「ジャッカルもブン太に会いたいよね…」
ジ「わん!(心配するな!)」
リ「そっか…会いたい…か」
ジ「くぅーん(通じてない…)」
リ「今日、結婚記念日なんだけどなぁ…」
今日は二人の結婚記念日。
リョーマはマフラーを買ってある。
でも、ブン太は最近帰ってこないことを考えると、今日のことももしかしたら忘れてるかも知れない。
三時頃になると、子供たちが帰ってくる。
今日のおやつはプリン。
6人『ただいまー!』
リ「お帰り~」
6人に頭を撫でる。
精「手洗いうがい!」
精市が仕切ってくれたりするからリョーマは少し楽になる。
雅治も赤也も精市が一言言うと行動してくれるからほんとに楽になる。
手洗いうがいし終わった6人はテーブルに用意したプリンを見ると席に座り『いただきます!』と声を張る。
リ「どうぞ~」
今日は金曜日。
習い事がある。
リ「弦一郎は剣道だね」
弦「ふむ」
リ「精市と蓮二と赤也はテニスだね」
リョーマは元プロ。
やはり、遺伝した。
テニスの才能が6人ともある。
精「うん!」
蓮「はい」
赤「楽しみー!!」
リ「比呂士はピアノだね」
比「はい」
リ「雅治はお休みだ~」
雅「やったぜよ」
弦一郎は剣道、書道、テニス。
精市はテニス。
蓮二もテニス。
比呂士はピアノ、テニス。
雅治は塾、テニス。
赤也も塾、テニス。
テニスは全員でいくと面倒見きれないので三人三人で分けている。
そのため、今日は雅治はお休みなのだ。
プリンを食べ終わるとそれぞれ支度をする。
いつもより早目に行った。
リ「あれ?雅治も行くの?今日休みだよ?」
雅「ちょいと友達と遊んでくるぜよ」
6人『いってきまーす!』
リ「行ってらっしゃい」
夕御飯の支度をする。
しばらくすると、電話が鳴った。
リ「はい、丸井です」
先生《すみません、テニス講師の綾実です》
リ「あ、いつもお世話になっております。どうしました?」
先生《精市くんと赤也くん蓮二くんがまだ来てません》
リ「えっ!?…けっこう早くに向かってたと…」
先生《あっ!今来ました!すみません失礼します》
ガチャリ。
プープーと音が流れた。
あれから、弦一郎と比呂士の通っているところにも連絡をした。
二人は先ほど遅れてきたと言う。
連絡もつかないのは今一人。
雅治だった。
雅治は友達の名前も言わずに出掛けた。
リ「雅治!」
リョーマは雅治を探しに行こうとする。
玄関をあけ、飛び出した。
リ「あ!雅治!」
リョーマは雅治をみつけた。
影がひとつ見えるが、そんなことは置いておく。
雅治に駆けつけ抱き締める。
雅「おかあさん?」
リ「さっき、テニス講師の先生から電話があってね連絡つかない雅治探しに行こうと思ったの…」
雅「ごめん…」
リ「まったく…ほんとに良かった」
さあ、家に入ろうとしたとき、
ブ「ただいま」
この声はリョーマが大好きな声がした。
リョーマは顔をあげる。
そこにいたのは赤髪のあの人。
リ「ブン太!?」
ブ「よ!」
リ「な、なんで」
ここ最近帰ってこなかった人がそこにいる。
なんだろう…安心というより…怖い。
別れ話でもしに来たのか?
それとももうここには帰ってこないってわざわざいいにきたのか?
子供たちを…連れていくのか?
リョーマは雅治を後ろに隠すように守る
ブ「?」
リ「なんで…わざわざ俺を捨てにきたの?」
ブ「なに言っ…」
リ「子供たちはつれてかないで!」
ブ「リ、リョーマ?」
リ「お願い…だから…子供たちだけは…」
ブン太は近づいてきた。
リョーマは殴られるかと、ぎゅっ目を閉じた。
ブ「ごめん…そんなに…なるとは思わなかったから」
リ「ふぇ?」
ブン太は殴るどころかリョーマを抱き締めた。
雅治は水を指すと悪いと思いなにも言わずにいた。
ブ「俺が1ヶ月間家に帰ってこなかったのはな、今日のためなんだぜ」
リ「…どゆうこと?」
意味がわからない。
ブン太の後ろから笑顔で帰ってくる子供たちが見えた。
リョーマはホッとしながらもブン太の発言を理解しようと頑張っている。
ブ「今日は俺たちの結婚記念日だろぃ?」
リ「知ってる。それがどうしたの?」
ブ「これ」
リョーマに渡したのは旅行券だった。
ブン太とリョーマは付き合ってから一度も旅行に行ったことがなかった。
リ「これって…」
ブ「千石がな、くれたんだよ。特賞当たったからやるって」
千石清純。
リョーマとブン太と同じでテニスをしていた。
ラッキー(幸運)な人だ。
特賞というのは疑う余地もない。
リ「千石さんが…で?」
ブ「それでな、俺達って旅行とか行ったことなかったじゃん?だからさ…行きたくてよ…」
ブン太の顔が赤くなる。
リョーマは少し理解した。
ブン太は旅行に行きたくて…でもなんで1ヶ月くらい帰ってこなかったの…。
リ「帰ってこれなかったのはなんで」
ブ「俺さ、有休がなくてな…稼いでた」
有休は子供たちに使っていた。
遊園地に行くときや風邪をひいたとき、授業参観。
ブン太は休んでいた。
リ「…そうだったんだ」
ブ「もー毎日毎日ケーキ作ってたよw」
リ「よ、良かった…不倫してたと、おもっ、てた」
ブ「えー俺そんなに軽い男に見えてたのかよぃ~」
リ「ヒク…うぅ……ばかぁ…」
赤「…?」
子供たちに見られたw
でも今はブン太に抱き締められていたい。
しばらくすると、家に入り落ち着くが子供たちの前であんなに泣いたので恥ずかしいリョーマはずっとジャッカルに抱きついていた。
リ「ジャッカルー」
ジ「くぅーん(母さんー)」
精「おかあさん!」
赤「父さん!」
6人『結婚記念日おめでとうー!!』
パンパン
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