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出会い
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オスマン視点
空は雲一つない晴天。だからこそ、日課である散歩に行く。
「やっぱり散歩は気持ちいいめう〜」
そんなことを呟きながら色んな店を見て回る。甘いスイーツの店とかないかなぁ…。そんなことを考えてると、ふと路地裏に視線がいった。
「...あれ?誰かいる?」
遠目から見てるためハッキリは見えないが、恐らく人だ。建物の壁にもたれかかっている。力が入らないのか、ピクリとも動かない。
驚かさないようにゆっくりと近づく。
「ここで何してるん?」
優しい口調で問いかける。すると、目の前の人間はゆっくりと顔を上げる。緑のパーカーを着ていて、片目が髪で隠れてる。男だ。結構カッコイイのではないだろうか。しかし、目には光がない。まるで死を待っているような...。
その男はゆっくりと口を開く。
「...俺は...仕事に...失敗したんや...。
だから.....捨てられた...。
あの人に捨てられたら...もう....」
男の目に涙が溜まっていく。
「そんだけで捨てられたん?
それって大事にされてなかったんじゃない?」
率直に思った事を言ってみた。
男は驚いたような顔をしていた。が、だんだん溜めていた涙が零れ落ちる。
「......そう...だったんやな...。
俺は...も、ともと...グスッ..大事に...なん、て...グスッ」
所々詰まらせながら話す。
その姿を見て、綺麗だと思った。
それと同時に、自分のものにしたくなった。
「...行く場所が無いんなら、うちに来るか?メンバー少ないから今、募集中なんよ。」
「........は?」
誘ってみると思った通りの反応。まぁそうか。急に言われても困るよな。
「なんや?理解できないんか?
そのまんまやで?うちの軍に来ないかって言っとるんや」
もう一度言ってみた。
すると、目の前の男は
「...ええんか?こんな俺でも…」
と恐る恐る口を開く。涙はいつの間にかとまっていた。
「全然いいめう〜!」
笑顔で言う。
「行く...!俺を...仲間にしてくれ!」
男は懇願するように言った。
「まずは総統に言いに行くめう!」
数分後。
総統室の前に来た。中から話し声が聞こえる。トントンもいるのだろう。丁度いい。
そんなことを思いながら扉を叩く。
コンコン
「入れ」
低い声が聞こえる。扉を開き、中に入る。男は後ろに隠れてる。怖いのだろうか...。
「何だ?」
まぁ普通に言うか。
「人を拾っためう〜!」
やっぱりか...w
グルッペンとトントンが目を見開く。
「人を拾った...?何してるんですか…。それって誘拐じゃ...」
とトントンが口を開く。言い方が酷いなぁ...。
「違うよ?散歩してたら怪我だらけで路地裏に倒れてたから、このままだと危ないかなぁと思って連れてきた。」
グルッペンが顔を顰める。
これは誘拐ではない!...多分。
そんなことを思ってると
「その拾ったやつをここに連れてこい」
とグルッペンの低い声が部屋に響く。
やっぱり気づいてないか...。
「連れてくるも何も、ずっと後ろにいるよ?」
そう言うと、2人は"は?"と言いたげな顔をする。その言葉で察したのか、ずっと後ろにいた男が自分の横に出てきた。
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