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ラーメンは美味しかった。
鶏ガラの透明なスープで、ちぢれ麺。
柔らかなササミのお肉と白髪ねぎが乗せられて、スープにつけて食べると蕩けそうになる。
「美味しいッ!!」
はふはふ させながら、麺を啜る光太郎はとても可愛かった。
「良かった!ここなら学校からも近いから良いんじゃない?」
「うん!俺、常連になりそう。」
ここまで喜んで美味しそうに食べてくれると、とても気持ちが良い。
「良かったな?」
「うん!」
チャーハンも気に入ったようで、ぺろりと食べてしまった。
「大輔さんはずっと一人暮らしなの?」
「そうだよ、なんで?」
「俺も家を出たくて。専門学校を卒業したら、一人暮らししようと思ってるんだ。」
ふぅん。
「あこがれとか?」
「んー、必要に迫られて?どれくらいお金貯めてたらいいのかな?」
敷金礼金、引っ越し費用、家具をそろえて・・・
かなりの金額が必要になってくる。
「こだわればキリがないけど、目標で5、60万かなぁ。」
「ええ!!」
目が丸くなった顔が可笑しくて吹き出した。
「敷金礼金、そしてその月の家賃、家具、家電。それに働き出してすぐは給料は出ないんだぞ?生活費が必要だから、貯めれるだけ貯めとかないと危ないよ。60万でもギリギリかも知れない。」
「ううう・・・っ。」
衝撃を受けたのか、目が潤んでいる。
可愛くて微笑んだ。
「あと2年あるんだから、大丈夫。2万5千円ずつ積み立て
ればいいだけだよ。」
そういうと、ホッとした顔をした。
「そっか。なら、もっと貯金出来るように頑張ろう!」
「うん、良い子だ。」
褒めると、嬉しそうに笑った。
その笑顔に胸がキュンとなったのは、たぶん気のせいだ。
そう思うことにした。
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