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終わり
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残りの上映中、ずっと手汗のことが気になりすぎて全然映画に集中できませんでした……。
せっかく普段見られない物だったのに……。
そして、エンドロールが流れ始めたら、萩野先輩は握っていた僕の手をパッと離しました。
僕「あっ………。」
萩野「落ち着いた?もう震えは止まったかな。」
僕「あっ………あぅ、ありがとうございました…。」
手を繋いでいたのは僕を落ち着かせるための行為だとはわかっていました。
ですが、いざ何もなかったかのようにされると、僕の胸がチクっと、ほんのちょっぴりチクチクしました。
エンドロールが終わったら、透くんがまだキラキラした目でこちらを見ました。
高橋「星野……!あ……星野……?お前………もしかして………」
えっ…………もしかして、見られてた………?
高橋「あのシーンで泣いたんだな!!わかる。わかるよ。俺もあそこは思わずうるっときたぜ!!」
僕「えっ………?あ、う、うん。」
透くんは何も知らないようで、僕は思わずホッとしました。
僕は慌てて左側を見ましたが、そこにはもう萩野先輩は居ませんでした。
本当に萩野先輩は僕の救世主様だぁ……
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高橋「いやぁ、面白かったわー」
僕「う、うん。そうだね。」
と言っても、全然観れてないけど………
うぅ、無理に話を合わせてるなんて透くんに申し訳ない………
高橋「つってもよー、これが交流会って意味わからんよな。俺全然交流してないんだけどww」
ドキっ…………
僕「そっ!そうだねっ。」
ごめんなさい、これも嘘です!!
たくさん交流させて貰いました…!
僕はさっきのことを思い出し、またポーッとしてきてしまいました。
かっこよかったなぁ………えへへ…
高橋「おーい。星野ー。帰ってこーい。」
えへへ……ニヨニヨしちゃう……
高橋「はーー……。よっぽど映画に感動したんだな。うん。……とりあえず帰ってこーい。」
えへへ……温室でまた今度お礼しなきゃ。
僕はしばらくニヨニヨしていましたが、透くんは呆れながらもそれに付き合ってくれました。
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