アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
準備
-
「は〜い、じゃあみんな浴衣取ってって〜」
看板やら装飾やら色々文化祭に向けて準備が進んだ中、クラスの衣装係からの声がかかりました。
その声につられてみんなわらわらと段ボールの元に寄ります。
「「おお〜」」
ダンボールの中をのぞいたみんなは、各々浴衣を広げ「すげー、浴衣だ」などと言っていました。
僕のクラスの和風喫茶は、準備がしやすく手間がかからない浴衣で統一しようということになりました。
だから僕も浴衣を貰うためにダンボールに近寄りました。
…………どれにしようかなぁ
僕がそっと覗き込んでいると、衣装係の女の子に腕を捕まれ「星野くんのは私が決めるから!」となぜか気迫迫って言われてしまいました。
僕「……うぇ…っ、えっ?」
高橋「おー、星野よかったな。直々指名だぞーw」
などと透くんは笑うだけです。
「ちょっと、私も混ぜて!!」とか「これとかどう?」とか、他の女子も混ざって衣装係さんに協力していました。
僕「……あの…っ、僕…、じ、自分で…」
「はい!これ持った持った!!そのまま着替えておいで!!」
僕がオロオロと声をかけると、満足のいく1枚を見つけ出したのか僕に浴衣を押し付けグイグイと教室の端に押されました。
僕「…ぇ、……えっ…?」
高橋「おーおー、文化祭なんだし楽しませてやれよーww」
僕は押されながら透くんに助けを求めましたがひらひらと手を振り返されるだけでした。
僕がムーっとした顔を透くんに向けると、透くんも他の女の子に浴衣を押し付けられていてちょっといい気味だと思いました。
_____________________________________
「「「「………おお〜〜!!」」」」
僕が衣装係さんに着付けてもらい終わり、そろそろとクラスの中心に体を向けると、声が上がりました。
……………ぅ………っ、は、恥ずかしい……っ
僕「…………み、……みないでぇ……っ」
僕は真っ赤になった顔を手で覆い隠してしゃがみこみました。
着せられた着物は黒を基調とした大人っぽい着物で、所々紫が滲んだようなデザインになっていました。
「…………な、なんか……」
「エロいな」
「ああ」
「もじもじするな星野」
「変な気分になる」
「ちょっと男子、負けた気分になるからやめなさいよ」
「本当よ。…………負けてないわよね私たち…?」
「落ち着きなさいあなたたち。私たち入学式に決めたじゃない。…………星野春を愛でるって……」
「「「「そうだったな(わ)」」」」
恥ずかしすぎて顔を伏せていた僕はそんな会話がされていたことはもちろん知りませんでした。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
83 / 107