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昼休み 1
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それからは、順調に授業が終わり、昼休みだ。
待ちに待った幸樹が用意してくれた弁当だ!
「ヒロたち〜、ご飯食お〜」
「うん!」
「なんか、弘樹は昼休みの時だけ楽しそうだよね。」
陽弥がなんとも当たり前なことを聞いてくる。
「当たり前でしょ。だって幸樹が作ってくれたんだよ!」
「いやでも、それ毎日でしょ?」
「うん、でも嬉しい。」
へへっと弘樹がはにかむ。
「へ〜いいな。俺ずっとパンとかだからな〜。いいな〜、愛のこもった弁当」
「へへっでしょ〜?」
「あーうざいうざい、ベタベタかよ!」
「うん!」
「少しは否定しろ!」
「むり!」
ここは断固として否定をしない弘樹はブラコン。
「ねぇ、もうご飯食べよ?」
「あ、悪ぃ、陽弥。」
「おうおう、食べよ!はい、いただきます!」
「「いただきます」」
小学校の給食の時間みたいに、みんなで、『いただきます』をするのが俺たちのモットー。
クラスではもう定番ごと。
「ん〜美味しい!幸樹さいこ〜!」
「もう、そんなに美味しいならその卵焼き俺にちょうだい。」
「なんで、空大になんかあげないといけないんだよ。」
「『なんか』ってなんだよ。卵焼きぐらいいいだろ?」
「も〜しょうがないな。」
「弘樹、俺にも」
「なんで!俺の分無くなるじゃん!」
「じゃ、半分」
「はぁ〜、分かったよ。はい」
「ありがと」
「……幸樹が俺に作ってくれたやつなのに……」
そんな弘樹の小さな声は2人には聞こえておらず、卵焼きを美味しい美味しいと言っていた。
(美味しいなら俺も嬉しいからいっか。帰ったら幸樹に伝えとこ。)
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