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氏原side‥
僕の家に直行すると決まっていた事だけど
康明が、あまりにも慣れた手つきで13階のボタンを押すから何だか恥ずかしい気持ちになった。
何度も来ている僕の家
何度も何度も、僕の家の風呂を使って
僕が毎日寝ているベッドに一緒になって潜り込む。
そろそろ心臓だって慣れてほしいものだけど
毎度の事ながら緊張してしまう
こんな日々がこれからもずっと続いていってほしい。
こうして、家に来て、たくさん泊まって
僕も康明の家に行って。
そう思ってしまうから、形のある関係が欲しい。
今の、この脆い関係を終わらせる。
僕の誕生日まで
始まりか、はたまた終わりなのかが決まるまで
あとほんの少し。
夜は、特に何かするでもなく
ただ、抱きしめあって眠った。
0時を迎える頃には、
いくつかメッセージが来ただろうけど
康明との時間を大切にしたくて
全ての通知をオフにしていた。
大好きな人に抱きしめられて
大好きな人の温もりに包まれて迎えた誕生日は
今までで一番幸せな日だったと思う。
好き。大好き。
康明に、僕の気持ちを、すべて伝えたい。
だからどうか、全部全部受け止めて―――。
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