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24.まるで俺に隠し事をしているような
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体力テストが終わり、俺達はバーベキュー場に来ていた。
「マジで疲れた」
彰人がしんどそうに言う。
「あっくん、凄かったじゃん」
光はそう言って持ってきていたお菓子を食べ始める。
健也が「今からBBQだよ」と言って、お菓子を取りあげた。
「マジで疲れたな」
俺はペットボトルの水を飲む。
「ていうか、健也顔色悪いけど」
彰人が心配そうに健也の顔をのぞき込む。
「んー、飲み物なくなっちゃったんだよね」
そう言って、空のペットボトルを見せる。
「それなら、俺の飲む?まだ残ってるけど」
俺はさっき飲んだ水のペットボトルを健也に見せる。
「いやいやいやいやいいよ大丈夫」
焦ったように拒否する健也。
「え、そんないや・・・?」
俺はそこまで拒否されるとは思っておらず、少しショックを受ける。
「健ちゃん、お茶貰ってきたよ」
光が健也に声をかける。
いつの間にか、先生に貰いに行っていたようだ。
「さっき頼まれたよね?お茶」
光が困ったように笑って健也に聞く。
それを見た健也はお茶を受け取り、少し飲んだ。
「ありがとう、光」
健也は、ほっとしたのか笑顔を見せて光に言う。
「うん、困ったら言ってね」
光は健也を安心させるように言う。
ただお茶を取りに行ってもらっただけなのに。
その当たり前の行動に、なにか違和感を感じた。
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