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26.伊藤の班は謎メンツ
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BBQが終わって、初めて自分たちが泊まる部屋に向かっていた。
「伊藤くんいい人でよかった〜」
嬉しそうに、光がスキップしている。
あの後、俺の肉を奪った犯人である伊藤は、とうもろこしを必死に食べている光の方へ向かった。
「トランプ持ってきてくれたんだろ、部屋でやろーぜ!」
伊藤は笑顔で光に話しかけた。
伊藤と全く話したことがない光は驚きながら伊藤を見つめ、笑顔で「うん!」と大きく頷いた。
「え、トランプ!?楽しみ〜」
伊藤の隣にいた筋肉質の男である宮田大智も人懐っこい笑顔で光に話しかける。
「みんなでやろうね!」
宮田は光に笑いかけ、光も笑顔になっていた。
バスの中で、俺は伊藤に「光がトランプやりたいらしいから、できれば付き合ってやってくれ」と、メールを送っていた。
あの後、伊藤からは「おっけ!」というメールが届いていた。
「よかったね、ひーくん」
健也も人見知りする光を心配していたのか、嬉しそうに言う。
「うん!宮田くんもいい人だった!」
嬉しそうに光は言う。
「坂崎くんもいい人だよ、静かな人だけど」
健也は光に言う。
坂崎義隆。
身長は宮田より少し低いくらいだが、すごく細い。
メガネをしていて、あまり話しているところは見た事がない。
正直、うるさい系の伊藤たちと同じ班になるとは思っていなかった。
「溝口は、喋ったことある?」
彰人が聞く。
「俺はない、伊藤だけしかないし」
俺はそう言って、2人を見る。
2人共首を振る。
「俺もない」
彰人も言う。
俺が口を開きかけたその時、
「着いたよ!」
と嬉しそうな光の声が聞こえた。
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