アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
零れる心
-
それから、俺が我慢できずに排尿する度に、楓はそれを飲み続け、3回目でやっと俺が出すのと同時に果てた。
全身から力が抜け半開きの口から俺の尿と自分の唾液を零し、顔を真っ赤にしている楓を、花見は抱き上げてどこかへ連れていってしまった。
取り残された俺は、無言で後ろから俺の足をずっと広げていた山口と部屋に二人きりになった。
「…………。」
時計もないこの部屋の中では、秒針の音もなく、小窓の外で鳥がさえずる音が辛うじて微かに聞こえてきた。
日の差し込む部屋と鳥のさえずり。
それは本来なら穏やかな空間のはずなのに、俺はこれから何をされるのか分からず汗が止まらない。
滴る汗の絶妙な温さが、余計に現実的な恐怖心を煽る。
「おい。」
「っはっはい!」
山口の突然の問いに俺は、サッカー部にいた頃の名残で勢いよく返事をした。
その大きな返事に、山口は少しだけ笑いながら俺の背後から去って、ベッドを降りた。
そしてベッドにまだ後ろ手を縛られたまま座っている俺の前へ立つ。
見上げるとちょうど山口の後ろから、日光が差し込んでいて、眩しくて山口の顔がよく見えない。
「ルームメイトの坂見楓は随分とお前のことを大事にしているな。どうしてだ?」
山口が静かな口調でそう言った。
俺はまた何かされると思い構えていたので、突然の問いに戸惑いながら答える。
「…………わかりません。………でも、楓は、いいやつだから……。」
「ほおー。会って間もないくせにいい奴だなんてよく言いきれるな。」
山口の言葉は妙に刺々しく、俺はそれが無性に苛ついた。
「それくらいすぐ分かります!!少なくともこんな卑劣な行為を仕事にしているあんた達よりは優しい奴だ!!」
「………………お前もあいつが好きなのか?」
「……えっ!?」
絶対に怒られると思ったが、それでも良いと思って吐いた言葉だったのに、予想外の反応が返ってきて言葉に詰まった。
「……お前もあいつが好きなんだな。」
「えっ、好きって………」
「だから恋してるんだろ。」
「はっ!?いえ、えっと……好きは好きですけど、別に恋とか、そんな…………」
なんだ、この会話は?
意味が分からない。
分からなすぎて、自分の立場も山口の立場も忘れて、純粋に答えてしまう。
すると、山口が一人言のようにポツリと語る。
「どうだかな………禁断の恋っていうのは、いつも人を狂わせるからな。」
「…………えっと…………」
俺は眩しすぎて表情の分からない山口の方を見ながら、返答に詰まった。
けれど、山口は俺からの答えなど求めていなかったようで、それだけ言うと静かに部屋を去った。
部屋にひとりぼっちになって、まだ自分が後ろに手を縛られたままでいることに気がついた。
しかし、それ以上に山口との謎の会話が気になった。
奴隷と、役人という身分の違いを超えて、山口が本音を見せたようで戸惑う。
男が男に恋するとかあり得ないだろ、何言ってるんだ??
そう言えば、『お前も』と言っていたけれど、あれは何だったのだろう?
………誰か、楓に恋している奴がいるのか?
………………。
頭を巡らせて、一つの可能性を思いつく。
いや、まさかな。
…………まさかな。
…………楓は今何をしているんだろう?
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
39 / 51