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事件のその後
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あの後警察に連絡をすると、すぐさま駆けつけてくれた。
警察達は部屋で伸びた男達を見て驚いていたが、
正当防衛だったと必死に説明すると、納得したように肯いた。
夜中だったが、一応店長に電話をかけ、これまでの経緯を話した。
身の無事を伝えると、電話口から深い溜息が漏れた。
「店は何とかするから、しばらく家で休暇を取りなさい。今回ばかりは譲らないよ。要らない遠慮は御免だ」
「はい…休ませていただきます」
翌朝、警察からこの事件の主犯人は櫻井典子だと知らされた。
激しい妬みから、犯行に及んでしまったらしい。
刑事ドラマのような、怒涛の展開だった。
しかしながら、自分の身に起きた事なのに実感が湧かない。
そして、時間が経つにつれて、その感覚は強くなっていった。
「はぁ…」
そんな俺は今、暇を持て余していた。
(休みを貰った身分でいう台詞では無いが)
休暇というのも、1日や2日では無い。
1週間だ。
これが結構長いのだ。
しかも、外出は禁止されている。
もう店に戻りたいが、そんな事をしたらきっと店長は怒るだろう。
家にいる間、心配したタクミや柏原さんからそれぞれ電話が掛かってきた。
暫く語らい、電話を切ると、もう着信の音は掛かってこなかった。
2人とも学生だから、忙しいに決まっている。
そうじゃなくて…
「なんでアイツから掛かってこないんだよ…」
肝心の人物が連絡をくれないことに苛立っていた。
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