アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
幽閉
-
タケルは思わず高支那の袖を掴んだ。
その時初めて高支那は振り返り、タケルの手を振りほどいたかと思ったら、今度は逆に高支那がタケルの腕を掴んだのだった。
それもものすごい力で掴まれたものだから、タケルは思わず呻いた。
「痛っ…!離せよ!」
もちろん高支那が素直に離すわけもなく、そのままタケルは強引に引っ張られてしまった。
まっすぐに伸びた石造りの橋を渡って行く。
タケルは僅かばかりの抵抗をしてみせたが、高支那の引っ張る力の方が強い。
石造りの橋の先には、まるで監獄のような古城がそびえ立っていた。
中世時代の建造物か。日本ではなかなか見れないような石造りの建物だった。
ただ、何となく閉鎖的な嫌な感じがして、タケルは僅かに身を震わせた。
ここに入ったら、本当に二度と出てこれないような気がして、反射的に抵抗の力が強まる。
そんなタケルの思いを余所に、高支那の力も更に強くなる。
タケルを決して離すまいと――。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
15 / 120