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挨拶回り 2
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in武器庫
鬱が次に足を運んだのは武器庫。
本当は最後に回してもよかったのだが、ここにいると思われる二人は
すぐにまた出発してしまうらしいので、先に来ておくことにした。
武器庫の中を見ると、そこにはやはり二つの影がある。
鬱「兄さん。軍曹。」
兄「ん?鬱。」
軍「どうした...?」
先程まで他の作業に集中していてこちらの存在に
気づいていなかったが、大先生が声をかけると反応を示してくれた。
鬱「いや、実はな...」
柚夏「はいはいはいはい!!!柚夏だよ!!」
柚希「え、ちょ、柚夏早い;...えっと、柚希です。?」
柚夏が鬱の話を遮る形で行ってしまったので、自分も
言うべきか迷い、疑問符をつけながらも柚希も自己紹介をした。
兄「?、...あぁ、ロボロから聞いてるよ。俺は兄さん。
まあ、好きに呼んでくれ。」
軍「俺は軍曹。よろしく。」
なんだかんだで自己紹介が終わると同時に
兄さんと軍曹は武器庫の出口へと向かいながら言った。
兄「会って早々で悪いんだけど、俺らまた出なきゃいけないから;」
軍「また会った時に話そう...。」
柚夏「そっかぁ...うん、またね!」
それを聞いて柚夏は残念がりながらも
大きく手を振りながら見送った。
鬱「じゃあ、僕らも行きますか...!」
柚希「そうですね。」
三人もまた、次の場所へ足を運ぼうと出口へ向かった。
兄「面白そうなやつが入ってきたなw」
軍「次会った時にもっと話してみたいな。」
*****
in訓練所
ここには絶対に誰かは居る。
そう勘で思い来てみたが、その勘は当たっていたらしい。
中からは物音が聞こえる。
鬱「ああ。シャオちゃんか。」
中に入った先にいた人物を確認した鬱は納得したように声を漏らし、
その人物に声をかけた。
シャ「ん?大先生。...とそっちは」
鬱「今日から入る、柚希さんと柚夏さんやよ。」
柚希「柚希です。宜しくお願いします。」
柚夏「柚夏だよ!!よろしくー!」
もはや、敬語を使わないことは諦めてしまったのか、
柚希は何も言わなかった。
シャ「あ!ロボロが言いよった奴等やな!
俺はシャオロンっていうねん。よろしくな!」
鬱「人気がないから、皆からは『不人気』って
呼ばれとったりするよぉ~w」
シャ「ちょ!?お前、変なこと吹き込むなや!!」
その話をされると思っていなかったのか、シャオロンは
大慌てで話を取り消そうとしだす。
しかし、一回言ってしまったものは取り消せないようで。
柚夏「不人気ー?不人気!」
柚希「お前、意味わからずに言ってるだろ;」
これからも言われそうな感じを醸し出していた。
シャ「お前のせいやからな!!」
鬱「わー、シャオちゃんこわーいw」
そのあとに、「そろそろ次行きましょう」と言って
逃げるように歩きだしていった。
それの後を2人は慌てて追いだした。
シャ「また個性濃いやつが入ってきたなぁ;」
*****
in車庫
ここは車やバイクなどの乗り物を置くところ。
といっても、他国に行くときにしか使わないので、いくつかは
ここ数か月この車庫に置きっぱなしである。
しかし、そんななかでもほぼ毎日バイクに乗る人がいるので、
誰もいないなんてことは少ない。
今日もおそらくここに居るであろうその人物に会いに行く。
鬱「ショッピくーん。居るー?」
ショ「はい、いますよ。どしたんすか?」
声をかけると、簡単に声が返ってくる。
鬱「ショッピ君にこの二人紹介しとかなと思って。」
柚希「今日から軍に入る柚希です。宜しくお願いします。」
柚夏「柚夏だよー!!よろしくね!」
ショッピはそんな報告あったかと首を傾げた後、
1つ心当たりがあるのを思い出し、納得する。
ショ「あー、もしかして、ロボロさんが言ってた人たちっすか?」
鬱「そうやで~」
ショ「えっと、ショッピっていいます。宜しくお願いします。」
ショッピは今までの誰よりも礼儀正しく挨拶をした。
その様子に柚希はもしかしたら、今までで
一番まともなのではないかと考えてしまう。
まあ、実際そんなこともないのだが...。
鬱「よっしゃ。じゃあ、あとあってないのはアイツだけやな。」
柚希「その人がいるところ、心当たりあるんですか?」
鬱「ありますよ?じゃあ、行きましょうか。」
ショッピに「じゃあ、また」と告げ、三人は最後の目的地へと向かった。
ショ「また、騒がしくなりそうやなぁ...。」
*****
in街
三人は最後の一人を探すついでに街の風景を見せるため、
いろんな場所を歩いていた。
柚夏「なんか、いっぱいあんまり見たことない建物あるー!!!」
柚希「街は通ってきましたけど、ガンスルーだったので、
じっくりみると、本当にきれいな街ですね。」
鬱「せやろ~?」
鬱は二人の感想を聞いて、まるで自分の事のように胸を張る。
それくらい、この街が好きなのだろう。
しばらく、そんな会話をしながら歩いていると、誰かが話しかけてきた。
チ「あ、大先生。偶然やな。」
鬱「おー!チーノ。探しとったで!」
チ「え、なんかあったん?」
鬱「なんかあったっちゃあったかな...この二人、
今日から我々軍に入ることになったんよ。」
チ「え、今日から!?;」
外に出ていたチーノはおそらくロボロの話を聞けていなかったのだろう。
とてもいい反応を返してくれる。
柚夏「柚夏っていいまっす!よろしく!!」
柚希「柚希です。宜しくお願いします。」
チ「あ、チーノです。よろしく?」
意味が分からないというように...いや、実際意味が
分からないまま挨拶をした。
混乱しながらチーノはなんとか鬱に理由の開示を求める。
チ「え、え;どういうことなん?説明してくれ!?;」
鬱「ま、まあ、戸惑うのはわかるけど、
そこの説明は僕よりグルちゃんに聞いて;」
しかし、それを鬱に聞かれてもややこしすぎて鬱にもわからないので、
全ての発端、グルッペンに丸投げすることにした。
チ「ちょ、今から聞いてくるわ;」
それを少し察したのか察してないのかは定かではないが、
チーノは大人しくグルッペンに聞きに行くことにした。
柚夏以外の二人はその背中を見ながら、苦笑いで互いを見て
鬱「僕たちも帰ろか」
という鬱の一言で帰ることにした。
チ「これからどうなることやら...;」
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