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ぎゅ、と唇を噛んで俯けば抱き上げられていた体をソファに降ろされた
「りっちゃんのこと大好きだから紘さんにお願いするんだよ
きっと、一番リラックスできるでしょ?
もう少し心に余裕出来たらまた一緒にお泊りでもしようね
今はゆっくり休みな」
ね?と握った手を包み込まれる
……怜…
こくり、と小さく頷けば「じゃあまた来るね」と帰ってしまった
「お前なに、病み期なの」
「…うるせ」
ソファに項垂れれば紘はさっきと変わらない体制のままそんなことを言ってきた
「仕事、なんで行かねーの」
それは呟くようなさり気ない問いかけだった。
「………行けない」
「なんで」
「……言いたくない…」
視界が潤んで、抱えた膝に顔を埋めた
思い出すのも嫌だ。
あんなこと言われて、勝手に帰って、ケータイ壊して、無断欠勤して、…絶対怒られる。
怒られるの、嫌だ。
「あー、わり。…思ってたより弱ってたわ」
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