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始まりの値段は100円でした7
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手早く畳まれた目の前の弁当は末岡くんに取り上げられたしまった。
「ほら、皆待ってっから。」
更には腕を取られ僕の体は強制的に運ばれていく。
珍しい組み合わせに教室中の視線が集まる。
一つ言い忘れていたけれど、僕が通うこの高校は男子校なんだ。
だから集まる視線は男のものばかりで…ちっとも嬉しくない。
遠巻きに見るぐらいなら助けてよぉ………。
そんな心の声も届かずにずるずると教室を後にした。
そして現在ーー。
いかにも柄の悪そうな生徒が三人と僕の顔を熱心に見つめる可愛い顔の男子生徒、それから僕の隣に腰を下ろしてる末岡くん。
僕は今すぐ帰りたい……。
「うん!君、ズバリ童貞だね!」
可愛い顔した男子生徒がビシッと指を突き立ててくる。
「……は、はい?」
「もうね、絶対童貞!キスもまだしてない純粋天使ちゃん!」
可愛い顔して何言い出すんだ、この人…。
「でも大丈夫だよ!そんなのすーぐ卒業出来ちゃうからね。何なら僕が手取り足取り教えてあげるよ?」
「え、えっと……」
な、何このノリ……全然ついていけない……。
て言うかこの人本当に何言ってんの…。
返す言葉が見つからずしどろもどろになる僕の隣では末岡くんが楽しそうに笑ってる。
「あんまビビらせんなよ、白石。仁科、見るからにそういうノリ無理そうだろ。」
「えー、だからこそこう丸め込んでパクッとさ。」
丸め込んで、パク?
「仁科、気を付けろよ。コイツ節操なしだから。」
「節操なし?」
「そーそー。男も女も関係なく食われるぞ。こう見えて肉食系だからな。」
笑う末岡くんに白石くんは頬を膨らませる。
「言い方、可愛くない!」
「はは、悪かったよ。」
だ、だめだ……全くついていけない……。
「白石 李久(シライシ リク)、二年生だよ。同い年だからよろしくね。ふふ、処女捨てたくなったらいつでも言ってね!」
投げられるウィンクに目眩がする。
ここは……異世界……?
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