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鍵をかけて彼に尋ねる。
「どこに行くんですか?」
「いーから、黙ってついて来い」
高校を卒業し、世界一のバスケット選手になるんだと意気込み、その夢を果たした僕ら。
その後バスケットで有名な高校のバスケットコーチをしてる彼の手はゴツゴツしてて、暖かい。
もう何年もずっとこの温もりに触れている。
言われた通り、言葉を発さずに付いて行く。
「…テツヤ、キセキの奴らと連絡とってるか?」
沈黙を破ったのは大我だった。
「…そういえば、最近は余り…。
黄瀬くんと青峰くんは海外で結婚しましたし、緑間くんは高尾くんは世界一周旅行…赤司くんと紫原くんは京都ですし……」
皆、幸せなんだ。
たまにメールする程度で、もうしばらく皆と顔を合わせていない。
「だろーな、あいつら元気だといーな!」
そういってにかっと笑う彼の笑顔は、本当に卑怯だと思う。
彼に暫くついて行くと見えてきたのは遊園地。まさかと思っていると、
「ここ、今日のデート場所」
「…遊園地ですか」
「んだよ!嫌か?」
「いえ…懐かしいなぁと思って」
昔、誠凜の皆と練習試合中止になって来たっけなぁと思い出す。
その時は確か、黄瀬くんと緑間くんがいて…プロテイン山程持ち帰ったっけなぁ…と思い出す。
「…テツヤ、目閉じて俺が手ぇ引くからついて来い」
「…は?」
「いいから」
またトンチンカンな事を言いはじめた。
けどまぁ、何が起こるか楽しみですし…僕は目を閉じて彼について行った。
………まだですかね
「はい、目開けろ」
ゆっくりと目を開く。
「な…っ!!?」
そこに居たのは、…
黄瀬くん、青峰くんに緑間くんに高尾くん。
赤司くん紫原くん。青春のページを刻んだ、皆だった。
隣を見れば、作戦成功と言った様に大我が笑ってる。
「久しぶりっス!黒子っち」
「よぉ、テツ。元気か?」
「お前変わらないのだよ、黒子」
「よっす!元気してた??」
「久しぶりだ、テツヤ。変わりないか?」
「黒ちーん、あれ、黒ちんこんなちっちゃかったっけ?」
「皆さん…どうして…」
「火神っちが、どーしてもって!」
黄瀬くんがそういえば、皆頷く。
もう一度大我を見れば照れた様に頭を掻いてる。
「久しぶりに、テツヤ会いたいかな?…と思って…」
……全く、僕の旦那さんは。
本当に素敵な方です。
大好きという想いを込めて、精一杯抱きしめた。
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