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遠足の後、次の日は振り替え休日で3連休だった。
連休中は祖父母が近くのショッピングモールに連れて行ってくれて、新しいスニーカーを買ってもらった。
「凪も男の子なんだから、格好いいスニーカーのほうがいいだろう」
今まで履いていたものとは違う、とてもかっこいいデザインのものを手渡されて、
なぜか少し男として認められた気がして、幼いながらにうれしく感じたのを覚えている。
連休明けの月曜日、いつも迎えに来てくれる弓弦君が来なくて不思議に思ったけど、
僕はおじいちゃんに買ってもらったかっこいいスニーカーを履いて浮かれていた。
ガラガラ
教室に着くと、ほとんどの生徒がもう教室内にいて僕を見た。
いつも僕が教室内に入るとひそひそと話しながら笑われるのには慣れていたから
特段気にはならなかったけど、その日はいつもと少し違った。
「おい」
「…?」
いつもは話しかけてこない、ガキ大将のタケル君が僕に話しかけてきた。
「おまえどういうつもりだよ」
タケル君の隣には、いつも彼と一緒にいる木本君や鈴木君もいて、
僕に何か怒っているんだろうと思ったけど、彼らに何かした覚えもない。
不安でびくびくして喋らない僕に、タケル君は拳を振り上げて頭を殴ってきた。
「ひっ」
びっくりして頭を押さえていると、クラスのみんなはひそひそと話しながら僕に注目している。
誰も助けてくれそうにない、こわい。
あ、そうだ。
弓弦君、
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