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海じゃ
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「美味しかった!」
「うんうん、良かった。」
お腹いっぱい食べて気が満足した俺はポケットから財布を出す。
「いくらかな。」
「ああ、いいよ。俺が出すから。」
「え?でも花お店選んでくれたし、さすがに悪いよ。」
「いいの。この事も予算に入れてあるから全く問題無いよ。だから閉まって。」
「いやいやいやダメだって。」
「虎くん。俺の家系わりといいんだけど。」
「確かに花の家族お金持ちだけどさ!少しだけでも出させてよ!」
「ダメ。」
最後のお会計でもめて、花が俺の財布を取り上げる。
傍から見たら盗まれている様にも見えなく無い。
花はスマートにカードを差し出し、会計を済ませた。
「ちょ、花!」
「はぁ、分かったよ。じゃあ飲み物買って。」
ため息をついた花は困り顔で俺の頭を撫でる。
まぁ何もしないよりはいいと思い、近くのコンビニで飲み物を買った。
「本当に海入るの?」
「うん。やっぱ反対とか言うなよ。」
「…。」
「取り消せないからな!」
「…分かった…。」
折角こんな晴天で暑い日差しが差し込む中、海に入らないとは勿体ない。
プールは薬品の臭いが嫌いで入りたくないけど、海は別。
こればっかは譲れない。
「花は嫌かもしれないけどさ、俺は花と入りたいんだよ?1人だったら入らないもん。(泳げないから)」
「うーん…。」
「ほら、海デートも憧れじゃない?」
「そうだね!ならいいかも。」
ずっと悩ましかった顔がキラキラ明るくなる。
説得完了。これで気軽に海に入れる。
花と付き合って気持ちが大人になった気がする。
よくぞ成長した俺。
「凄いね、空。雲1つもない。」
「蒸し暑いな…。」
ジリジリと肌に紫外線が当たる。
日焼け止め塗ったけど、もう一度塗り直ししなくては。
花が俺の手を引いて、旅館へと戻る。
「一休憩したら海に入ろうか。」
「うん。」
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