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激おこプンプン丸
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「うっ…。」
人がほとんど来ない教室で1人で泣く。
『将来の彼女でーす!』
何だよ。俺の事遊びだったのかよ。
そうだよな。花はモテるもんな!
ヤケになって心の中で花に当たり散らしてまた悲しくなる。
「う、ひっく、」
きっと今頃花は彼女といる。
馬鹿みたいだ。俺ばっか好きだったみたいで。
こんなんじゃ休憩終わってもお店に出れない。
「花の…馬鹿…。」
マナーモードにしていたスマホがブルブルと震える。
画面を見ると剣からで少しガッカリした。
メールも電話も無しかよ。
「…何。」
『わ、どうしたんだよ。』
「ぐす、つるぎっ…。」
『…今どこにいんだ。』
「4階の…空き教室…。」
『今行くから。』
「お店は…?」
『人気がだいぶ少なくなったから。』
「…そっか…。」
『そこで待ってろよ。』
「うん…。」
剣は優しいなぁ。
泣き腫らした目をゴシゴシと拭いて、剣が来るのを待つ。
_____
「…それで泣いてんのか。」
剣と晶子ちゃんが来て小さい声で出来事を話した。
「コモモって奴、カレー屋行った時に見たけどさ。花は付きまとわれてるって…。」
「で、でも…それでも…。」
「まぁ振り払ってでも追いかけて来いよって感じか。」
コクリと頷くと、剣はため息をついた。
晶子ちゃんは下を向いたまま黙っていて、小さく震えていた。
「メールも電話も無いとなるとなぁ…。」
「もう、やだ…。」
「そう言うなって…。きっと今お前の事探し回ってるよ。」
「知らないよ、そんなの。」
冷たい言葉が出る度にどんどん涙が溢れ出る。
辛い。悲しい。嫌い。好き。
どれもが渦巻いて正しく状況が判断ができない。
「…ない。」
「晶子?」
「許せない!!」
バンッと机を叩いて顔を上げる晶子ちゃん。
その表情はまるで般若の様だった。
え、めっちゃ怒ってる。
「あの小僧…!ぶち殺す!!」
「おい晶子!人格!人格!」
まさかの反応に俺は困惑した。
普段と違いすぎるんだけど。え、怖い。めっちゃ怖い。
「虎生くん悪くない!!あのクソ小僧が悪い!!泣かせるなんて許せない!!」
怒りに身を任せた晶子ちゃんは凄い勢いで教室を出ていった。
「な、何しに行ったの!?」
「あー…、ああなるともう止められねーんだよな。」
「追いかけなくていいの!?」
「追いついてもたぶん俺が殺られる。」
「ファッ!?」
まさか、本当に花を殺しに行ったんじゃ…。
さっきまで悩んでいた事が全て吹っ飛び、ハラハラと焦りと不安が俺を支配した。
「大丈夫だよ。相手は大谷なんだから。」
「いやいやいや大丈夫じゃないよ!」
「まぁ…あと10分待て。たぶん決着つくから。」
「決着ついちゃダメだって!」
「あいつ元ヤンだから人とのコミュニケーションは殴り合いで取るんだよ。拳で語るみたいな?」
「何サラッと言ってんの!?」
「落ち着けって。座れ。」
剣に強制的に座らされ、ガタガタと震える。
あの状態の晶子ちゃんで大丈夫なの??
花殺されない??死なない??
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