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クロ、ちょっと気になることがある【終】
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いつもよりハードな夜が終わり、クロはぐったりとベッドに沈みこんでいた。ブラッドはクロを抱きしめながらうとうとしていた。体が痛むクロは抵抗するのも面倒な様であった。
「…っ…おい」
「…何?」
「…死神先生のこと」
ブラッドは少し黙ったあと、クロを抱きなおして言った。
「いいよ。教えたげる。…死神先生は簡単に言えば“兵器”だ」
「…それって」
「表裏戦争のことは覚えているだろう?結果的に我々人外は負けてしまったけれど、戦争中にただやられていた訳じゃないよ」
「死神先生ってのは、人を殺したことがあるってことかよ」
クロの言葉にブラッドはにやりと笑った。
「どうだろうねぇ?教えてあげられるのはここまでかなぁ」
「はぁ?!何にも分かっちゃねぇよ!騙しやがったな、このクソ吸血鬼!!死神先生が何の種族かも教えるつもりねぇってのか?!」
「あぁ、もう、眠いのに…大きな声出さないでよ。……唇、縫い合わせるよ」
「………くそ…」
「今日はおやすみ。今後の頑張り次第では、追加情報も考えてあげるよ」
結局、自分はただの玩具だとクロは思った。そして、クロも瞼が重くなるのを感じ始めた。
「………」
ブラッドは自分も“兵器”であったことをクロに隠したまま、ゆっくりと目を閉じた。
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