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告白【ver.kyhr】
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kiyo.side
俺にはずっと前から好きなやつがいる。
ちまちましてて天然で、あざとくて優しいやつ。
勝手に悩んで勝手に落ち込んで、一人で戦ってばかりのやつ。
え?なんで告白しないのか?
ひかれるに決まってんだろ。
だって男だぞ?
二次元女子大好き野郎が男からの告白なんて『えーなにきも。』って言って終わりに決まってる。そんなこと言われたら俺死ぬ。
っだぁぁぁ!んなこと考えてる場合じゃねぇ。今日の動画、編集してねぇ。
俺は最俺ハウスに向かうために家を出た。
しばらく歩いていると見慣れたアイツの姿があった。
公園のベンチで眠っているあいつの目元には涙のあと。
ってかなんでこんなところに寝てんだよ。風邪ひくし、誘拐されたらどうすんだよ!!
もしかして誰かがヒラに何かをしたんじゃ…
もしそんなやつがいだらぶっ飛ばしてやる。
『…んん…あ…きよだぁ…』
「馬鹿野郎!!お前こんなとこで寝てたら危ないだろ!!心配したんだぞ。」
こんなふうに叱るつもりじゃなかったのに。あーあー嫌われたらどうしよう。
『あのね。昨日の夜ね、初対面の男の人に告られて。泣きながら逃げてきたらここでねちゃったの。』
オイコラ誰だ俺のラーヒーに告った上、泣かせた身の程知らずが。俺のじゃねぇけど。
『僕ちゃんと断ったの。好きな人がいるって。絶対に付き合えないんだけどね。』
ズキッ…
アイツの好きな人が二次元の女子だったら、少しは俺にも勝ち目あるかな。
「なぁヒラ。俺じゃだめ?」
俺はズルいやつだ。ヒラが弱ってるときにこんなことを言うなんて。
『え…』
「好きなこと付き合えないんだろ?俺じゃだめか?俺のほうがお前を好きだしずっといっしょにいてやる!!」
言ってしまった。ヒラは俯いててどんな顔をしているのかわからない。
「ごめん忘れて」
『やだ。わすれない…わすれたくない。』
ヒラの目からは涙がこぼれていた。
『ぼくの好きな人もね、男なの。
かっこよくて、お話が上手で、人気者なの。いつも近くにいてくれて支えてくれる。』
俺の頭に浮かんだのはフジとこーすけ。
あいつらがライバルなんてキツいわ…さよなら俺の片思い。
「フジ?こーすけ?どっちにしろ応援する。」
『キヨのばか!あほ!どんかん!いけめん!ん!キヨが好きなのになんでそんなこと言うの?』
今なんて…キヨが好きなのにって…
「ラーヒーお前俺の事好き…」
『そうだよばか!!』
俺は幸せ者だ。好きなやつと両思いだったなんて。
「ヒラ。おれ、お前を泣かせることあるかもしれなし、困らせちまうかもしれねぇ。
けど、俺はお前が俺を拒絶するまで離れねぇから。覚悟しとけよ!」
『うん!!』
俺はヒラいっしょに最俺ハウスに向かった。
付き合ったことを二人に言うと、「え?今まで付き合ってなかったの?」と言われた。
まぁどっちにしろ拒否られなかったから良かった。
「これからは俺のヒラだから手出すんじゃねぇぞ。」
『…きゅん』
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