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愛しいひと 16
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「閨へ戻ろう」
欲望に燃えた眼をしたアビスが、アキラの返事の前にその身体を抱き上げ歩き出した。
アキラの少し汗ばんだ髪を掻き上げ、その額に口づける。
同時に細腕がアビスの首を捉え、絡まって縋り付いた。
気を良くしたアビスが啄ばむ口づけをそこいら中に散らす。
「くすぐったいよ……」
満更でもないようで、くすくすと笑うアキラを強く抱き締めた。
そこで先ほどの遣り取りを思い出す。
「叔父上だが……」
「ん?」
「昨日、火急の要件でアヌビスに戻られた。
……出立ぎりぎりまでおまえの寝顔を見ておられたよ……
一言、言葉を交わしたくて、起こしたくてウズウズなさっていたけど結局諦めて立って行かれた。
後ろ髪を引かれて、辛くて堪らない……って面持ちだったぜ?
……俺もこの後夕刻には練兵場へ行かなきゃならない。
だから、それまでは……」
いつの間にか着いていた褥にアキラを下ろし、そっと覆い被さるアビス。
「ア……ビス……」
人差し指でアキラの唇を塞いで言葉を止めて、それを親指でなぞって……それから唇を寄せた。
唇どうしが愛撫するような、そんな口づけが続き、銀糸を引いて離れる頃にはアキラの息はすっかりあがっていた。
「おまえもイカせてやらなきゃ……な」
「アビスも一緒に…… ね? 僕に任せて?」
ふたりは膝立ちになって、お互いの着衣を脱がせはじめた。
アキラはアビスの腰布と下帯を辿々しい手つきで、アビスは簡単に巻かれた腰布と、纏っている方が全裸より扇情的な、乳首も臍もすべてが透けて見える程薄い衣を。
悪戯っぽく笑むアキラがアビスを見上げて……やおら、手にした水差しの中身をふたりの下腹にぶちまけた。
乳香の薫りのする香油をその小さな手に掬い取り、アビスの胸に擦り込むようにして撫でる。
続いて自分の胸にも塗りつけて、アビスの膝に乗り上げて……抱きついた。
「アキラ……おまえ、一体……」
ぬるつく身体を密着させて乳首を擦りつけてくる。
小さいが硬く尖った乳首がアビスのそれを擦った瞬間、アビスの身体を雷が通り抜けたような感覚が襲い、頭が真っ白に弾けた。
「アキラ、や・め・ろ」
断固とした態度で凄んでみたが、アキラはくすくすと笑って悪戯を止めようとはしない。
さらに、香油でべとべとになった下半身を擦りつけてくる。
「わかってるのか?アキラ!」
勃起した剛直も香油にまみれて光っていた。
その剛直をアキラは器用に太腿の、膝に近い場所で挟んで扱きはじめる。
「っ…… アキラ!」
この世界のどんな女より柔らかくなめらかな肌をしたアキラの太腿……
夫達の男根の、鞘たる後孔は勿論素晴らしい心地よさだが、初めて味わうこの太股も劣らず、夢中になる。
アビスは細腰を抱えて自ら動こうとするがアキラは承知しない。
「駄目、駄目〜、僕がするって言ったじゃん」
アビスの膝に正座するような体位で、はじめはゆっくりと、次第に動きを早くして追い上げていく。
「アキラ……っ……っ」
常とは違うシチュエーションに激しく興奮したアビスはあっさりとイカされてアキラの下腹を白濁まみれにしてしまう。
それこそアキラの待ち望んでいたものだった。
……白濁を自分とアビス、ふたりのキ頭に塗りつけ、鈴口を刺激する。
先走りと白濁でドロドロになった鈴口を爪先で擦って、鈴口内の入り口を引っ掻いて……アビスの身体に快感が走った。
つい先ほど逐情したばかりだというのに、射精感が止まらない……
ふたたび白濁を溢したアビスの剛直に、自らの花芯を重ねて握り扱きはじめる。
トロトロの白濁にまみれたふたりの男根が擦り合わされて、荒い息遣いが聞こえていた。
堪らず口づけたアキラの様子は、目は潤み口角から唾液を零して喘いでいる。
アキラにも限界が近づいていた。
「はっ……あっ……は……」
“ くちゅくちゅ ”と、2本の男根が纏めて扱かれ続けられてその瞬間、まずアキラが、続いてアビスが吐精した。
肩で息をし、余韻にその身を震わせるアキラの意識が段々と薄れていく。
アビスの胸に頬を寄せて、薄目を開けて微笑みかける。
「アビス……善かった……?」
そうしてアキラは眠りに着いた……
“ 一体、どこでこんな事、習ってきたんだよ?! ”
射精後、一定の時を於いて冷静になったアビスは、今は怒り心頭だ。
ドロドロになった身体を湯槽で清めてやりながら、持って行き様の無い怒りに身を焦がしている。
だが……
自分を慰める為に奉仕してくれた事は、単純に嬉しい……
明日、多分夜になるだろう帰宅のとき、アキラを喜ばせる為の土産の事に思いを巡らせるアビスだった。
が。
……よもや、この様な事になろうとは……
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