アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
愛しいひと… 26
-
「僕はあなたの事、嫌ってなんかいないよ。
だってあなたは……」
褥に腰を下ろした鬣犬はふたたびアキラを抱え込む。
「僕の為に墜落機の残骸を……異界の品をわざわざ探してくれたのでしょ?
ね、今すぐ僕を中洲に連れて帰って。
そうしたら、僕が『コンテナの落ちていたところに連れて行って』って強請ったって言うよ……ね?」
鬣犬は……胸が詰まって言葉にならなかった。
“ 天人の姫君は、己を攫って犯した相手にも情けをかけて下さる…… ”
「姫君……」
「セベクは……すごく怒るかもしれない。
でも、僕が謝っ……」
言葉を続けようとするアキラの視界が反転した。
整えられた褥の、敷布の上に横たわるアキラ。
頭上から覗き込むように見下ろす鬣犬の表情からは何も読み取れない。
……おずおずと、アキラの首筋に鼻面をうずめた鬣犬のくぐもった声が心を揺らす。
「姫君……もう少し、このまま……」
体重を掛けないように覆い被さって、アキラへの想いが熱となって乾いた鼻を、そこかしこに擦りつける。
「くすぐったいよぉ」
身をよじってクスクスと笑うアキラの両脚を割って膝を進める鬣犬。
両手首を掴まれて、アキラの顔色が変わった。
「お願い……シないで」
中洲では……
ケプリを迎えたセベクが、信じられないものを見て……これは件の蟷螂の事だ。
アキラの蟷螂は、これでどうやって飛んで来れたのか?というくらいボロボロの姿になっていて、特に羽は擦り切れて見る影も無い。
そして、信じられない話を聞かされて……
ケプリは、人語を話せない蟷螂のかわりに彼の話を通訳して、この頃には集まり出した他の夫たち……アビスやタウエレト、クヌム、そしてアペシュ……とセベクに話して聞かせた。
「すまない。もう一度話してくれないか?」
セベクは混乱した頭を整理する為、ケプリにそう……促した。
「……この蟷螂が一部始終を見ていました。
アビス殿が退室されて間も無く、鬣犬が……長毛の鬣犬が庭の方から入って来て、そのままアキラ殿を攫っていったようです。
寝具で包んで、敷物で巻いて連れ去ったのです。
その後は騎鳥の禿鷹で飛び立った訳ですが……ここから先の話はアビス殿のお越しをお待ちしておりました。
この蟷螂は禿鷹の後を追ったのです。
そして誘拐犯が自らの縄張りに戻らず、アキラ殿を隠れ家……砂漠との境にある砂岩の壁にある洞窟……に連れ去りました」
「鰐王! 今すぐ先遣隊の出陣をお許し下さい!!」
「少人数を騎鳥で送り込め。
それとすぐに蠍人国とメロエのアペデマクのところに連絡を。
デンウェンはヘデデトとともにあちらにいるはずだ。一度こちらに戻ってくるよう伝えてくれ。
アビス! セテフ殿の到着はいつになる?」
アキラの、微かに色づいた肌に舌を這わせ、慎重に痕をつけないように双丘を割り広げて、蜜口を寛げた。
熱い、熱い切っ先が皺を押し広げ、這入って……いく。
「!! 入れちゃやだ! あーーーっ!!」
猛り切った剛直の、濡れ光るキ頭がズルリと狭孔に呑み込まれていく。
小刻みに前後させ、少しづつ収めていくさまは、今回はかなり慎重に事を進めていると感じさせられる。
「っ……姫君っ……」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
282 / 1203