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惑わしの森
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「将軍…?」
リードは眉をひそめた。
この男は何を言っているのか?
それに、いったい何者なのか?
なぜ自分のことを知っているのか?
オマリとの関係は――?
考えてみれば、国を飛び出してからどうも妙な事ばかりの連続だ…とリードは思う。なぜか自分に絡む輩が多すぎるのだ。
「あんたに着いて行ったらオマリに会えるのか?」
そう言ってサラマを睨みつけたリードの漆黒の瞳には、いつもの鋭さが戻っていた。
「リード!!!」
ポルタが慌てて叫ぶ。これは罠だ――と。
するとサラマはククッ…と喉の奥で笑い、
「ああ。会えるかもしれないな」
どこかいやらしくねっとりとした視線をリードに向ける。
リードはしばらく考えるような仕草を見せたが、すぐに探るような目でサラマを見据えた。
「断る…と言ったら?」
それを聞いたサラマの表情が不気味な冷たさを増していく。
「ならば無理やりにでも来てもらうしかないな」
次の瞬間、サラマの周りの空気が一変した。
「リ、リードぉ…」
不穏な空気を察したポルタが不安げな声を出すが、リードはむしろ不敵な笑みを浮かべゆっくりと立ち上がる。
「悪ィけど、無理やりってのは好きじゃないんだ」
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