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多すぎやしませんか?
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「はぁ〜‥‥いい湯だな〜」
俺は今風呂に入っいる。
昨日は刀剣男士達も久々のお風呂だったらしいので、俺は遠慮して入らなかった。だか今日は、大広間で前審神者が集めた刀剣男士達との対面式がある。
なのに風呂に入らず臭いままは嫌だ。だから俺は朝風呂に入っている。
「‥‥‥広すぎて落ち着かねぇ〜」
前審神者は元が金持ちの家の御曹司だったらしく、本丸がとても広い。風呂が広い。庭が広い。庭にある木がデカい。タンスがデカい。
とにかく何もかもがデカいし広い。離れから風呂に来るまでに何度か迷いかけた。
風呂はサウナやら水風呂やら色々な種類の風呂がある。
正直言って、旅館として止まったらウン十万するんじゃね?と思うぐらいの種類の豊富さと広さだ。
こん「ふぉ〜いい湯加減でございます〜」
「だな〜」
俺は今疲れを取る効果のある風呂に入っている。
こんのすけは毛が浮くので、大きめの桶に同じ風呂のお湯を入れ、その中に入っている。
マンバによれば、朝の時間帯は皆風呂に入らない時間帯らしく、入るとしても遠征帰りの刀剣男士達が入るらしい。
まぁ、何が言いたいかというと、今の時間帯は刀剣男士達が入ってこないので、ゆっくり入れるということだ。
山国「何故俺まで」
あ、言い忘れてたが、マンバも一緒に入ってたりする。
「だってお前、昨日の夜風呂に入ってないんだろ?なら入らなきゃ‥‥‥それに、知らない風呂に1人は心寂しかったから、俺の安定剤として‥な?」
山国「っ」
マンバの顔が一気に赤くなった。
なんだ。のぼせたか?
日本「お〜い!そろそろ時間だぞ〜?」
「ああ!今あがる!‥‥さて、行くか」
風呂の外から日本号に声をかけてきてもらい、風呂から上がり昨日長谷部に貰った前審神者の服を着る。
が。
山国「‥‥‥ダボダボだな」
「‥‥言うな。悲しくなる」
マンバは顔を赤くしてそっぽを向いた。足元を見ると、こんのすけも目を合わせようとしてこない。多分笑っているのだろう。
クソ〜。
俺の体格や身長は、前審神者よりも小さいし細い。
だから、前審神者の服はとてもダボダボで、精一杯縛ってやっと着れたわいいが、次は丈の問題だ。
青の袴は、床に完全についているし、道着の袖は手を完全に隠してしまっている。
ちゃんと鍛えてはいるだけどな〜‥‥ちっとも大きくならないんだよな〜
俺は鍛えてもあまり筋肉がつくタイプではない。筋肉がついても細いままなのだ。
俺は自分の体質を恨みつつ、袴は諦め道着の袖だけでも折り曲げて手を出す。
日本「‥‥‥」
廊下に出ると、日本号が俺の姿を見て目を見開いてから、だんだんと顔を赤くしていく。
「‥‥‥なんだよ」
日本「あ、いや‥その。なんて言うんだ?あれだ!その〜」
ジト目で日本号を見ると、日本号は慌てて言い訳をしようとしてきた。
俺は慌てる日本号を見て、少しだけ気分が晴れたのでそれで日本号を許した。
「さて!大広間はどっちだ?マンバ」
山国「ああ。こっちだ」
マンバに続き廊下を進む。
日本号は俺の後ろをついてきていて、こんのすけは俺の方に乗っている。
もう、こんのすけの定位置は俺の肩だ。
「‥‥‥」
暫く歩いたが、全くつかない。
その原因はこの本丸が広いのもあるが、だいたいは俺のせいだ。
ちくしょ〜。歩きにく言ったらありゃあしないぜ。
少し歩いては袴の裾を踏み転けそうになり、踏まないようにと気おつけると、途端に歩くスピードが落ちる。
日本「‥‥‥大丈夫か?」
「日本号の目に俺の状態が大丈夫なように見えるんなら、俺が今すぐ霊力で直してやるけど?」
日本「‥‥‥」
だんだんとイライラしてきた俺は、ダンダンと音を立てながら廊下を進む。
廊下が痛むなんて気にしてられない。
それに、もしそうなったら霊力で元に戻せばいい。戻らないなら政府に言って業者を呼んでもらうまでだ。
「うわぁ!な、誰!?」
鶴丸「ハッハッハ!どうだ驚いたか?」
急に体が宙に浮き、何事かと思ったら、どうやら後ろから鶴丸に持ち上げられたらしい。
鶴丸は俺を片方の腕に乗せて、そのまま歩き始める。
「お、おい!重いだろ?降ろしてくれて大丈夫だぞ?」
鶴丸「主1人ぐらいどうってことないさ。それに、あの調子じゃ大広間に着く頃にはもう昼だ」
「う‥‥クソ〜」
俺は素直に鶴丸に抱っこされたままでいることにした。
もし俺の身長が高かったら、こんな事にならずに済んだのになと思いながら、俺は鶴丸の頭を撫でた。
鶴丸は、嬉しそうな顔をして俺に撫でられた。
暫く進むと、だんだんと周りの壁が豪華さを増してくる。
山国「ここだ」
「‥‥‥無駄に豪華」
マンバが案内してくれた襖には、国宝と言われる風神雷神図が描かてれいた。
日本号は、先に中に入り簡単な説明などをしてくると言って行ってしまったので、今ここには俺とこんのすけとマンバと鶴丸がいる。
「鶴丸。流石にこのまま部屋に入るのは遠慮したい」
鶴丸「ん?別にいいじゃないか。他の刀剣男士達に俺達の仲の良さを自慢してやろうぜ」
そう言って笑う鶴丸の顔は、本気と書いてマジと読むあれだった。
いやいやいや!初対面の奴らもいるのに、何故俺は抱っこ姿で合わなければなんのだ!
そんな格好で会うぐらいなら、俺はこのブカブカの服で、袴の裾を床につけながらでも会うぞ!?
「絶対に無理!鶴丸頼むから降ろしてくれ!」
鶴丸「それは無理な注文だ」
「は!?ちょ!まんば!ヘルプミー!」
山国「‥‥どうせあんたも写の俺よりそいつの方がいいんだろ?」
「ああ!なんか面倒いモードに入ってらっしゃる!?」
鶴丸「よし!入るぞ!」
「え!嘘!本気でこのまま!?」
鶴丸「わ!新しい審神者を俺が選んで連れてきてやったぞ!」
「え!?別に鶴丸に選ばれた訳では無いんだけど!?俺、いつ鶴丸に選ばれたの!?記憶にないんだけど!?鶴さん!?」
何故か入る前からカオスな状態になっているのに、鶴丸は構わず襖を盛大に開け放った。
思わずツッコミを入れてしまい、そのすぐ後に盛大に初対面を失敗してしまったことに気づいた。
刀男「‥‥‥‥」
「‥‥‥‥‥お、おはようございます」
俺は、昨日直した短刀達も入れた刀剣男士の多さにビックリしたが、何とかもちなおして朝の挨拶を口にする。
だが、刀剣男士達の顔は驚きの色を隠せていない。
俺のことを知っている日本号と長谷部とあのピンク髪の長髪の人は、日本号は笑いを堪えているし、長谷部は鶴丸を睨み、ピンク髪の長髪の人は呆れ顔をこちらに向けている。
ああ〜!出だし超最悪じゃんか!人は第一印象が大事なのによ!
それもこれも全部鶴丸のせいだ!
俺は、俺を抱っこしているので俺より少し下にある鶴丸の顔を涙目で睨み、今すぐ降ろせと訴える。
だか、鶴丸はその訴えを清々しいほどに無視しやがった。
それどころか、鶴丸はズカズカと広間を進み、何やら綺麗な刀剣男士達が集まっている中に座りやがった。
場所的には、位の高そうな人達か座りそうな、日当たりのいい場所だ。
鶴丸「よし」
「‥‥‥何がよしだ!俺をは〜な〜せ〜!」
鶴丸「それは出来ない話だな。あんたは俺の精神安定剤としてここにいてもらうぜ」
俺を膝に座らせ、そういい笑顔で言い放った鶴丸に、俺は口に開けて「何言ってんだこいつ」という顔を向けてやった。
「俺は元々歓迎されてない審神者なんだ!それなのに何?この席めちゃくちゃいい席じゃんか!絶対にこの席に座ってる位高い人達だよね?そうだよね!俺場違いにも程があるっての!」
鶴丸「何言ってるんた。あんたは俺達の新しい審神者だろ?ならこの席に座ってもいいはずだ」
「っ〜!もういい!鶴丸なんて知らない!はっ!マンバか日本号!助けて!俺をこの白い悪魔から助けて!」
俺は鶴丸に話が通じないのを悟り、日本号とマンバに助けを求めるが、日本号は楽しそうにこちらを見るだけで、マンバは顔をそむけていじけた表情を見せた。
クソ!仲間がいない!
俺はガクッと肩を落とした。
?「‥‥お主が我らの新しい主か?」
「へ?」
急に隣から声をかけられ、驚き隣を見ると、そこには綺麗な青い着物に黒髪の大人がいた。
「えっと‥‥すみません。名前知らないんですが‥あなたはなんという名前なのでしょうか」
宗近「《三日月宗近》。打ち除けが多い故、三日月と呼ばれる。よろしくたのむ」
「‥‥‥て、天下五剣の三日月宗近ぁ!?」
え!嘘だろ!?だって三日月宗近って、学校で習った限りでは刀剣男士の中で一番手に入れにくい刀剣男士だったはずだろ!?
俺は驚きで口を鯉のようにパクパクと開け閉めして、鶴丸と三日月を交互に見た。
すると、鶴丸が顔を赤くしていき、俺を日本号の膝の上に移した。
鶴丸「すまない日本号。暫くこいつを頼む」
日本「ああ?‥‥はぁー、分かった分かった。早く止めてこい」
日本号にそう言われると同時に、鶴丸は自分の席へと戻って何やらティッシュを大量に取り出し始めた。
「‥‥は!日本号!今さっき俺めちゃくちゃご利益のある幻見た!あのな!天下五剣の三日月宗近見たんだ!あの輝きは本当にヤバかった!俺、あのまま近くにいたら絶対に目が潰れてたって!マンバの美しさも凄かったけど、三日月はマンバと違った美しさがあってだな!」
日本「はいはい。あんたは少しこれでも食べて落ち着け」
「むぐっ!‥‥美味い!日本号!もっとくれ!」
俺の止まらない口に、日本号は机の上にあったお菓子をほおりこんで来た。
それは金平糖で、口に入った瞬間に甘くて美味しい味が広がった。
俺は朝から色々あって疲れていたのか、その糖分がとても美味しく感じられ、日本号におかわりをせがむ。
へし「主!その役目は私が!」
日本「お、なんだ?ヤキモチか?」
へし「うるさい!お前は黙っていろ!さぁ、主!」
「お、おう?ありがとな![パクッ]あ!すまん!」
俺は長谷部の勢いに押され、長谷部の指ごと口に入れてしまい、長谷部の指が俺の唾液で汚れてしまった。
長谷部はそれに驚いてはいたが、別に嫌な顔をしていなかった。逆に俺が指についた唾液を拭き取っているのを見て、残念そうな顔をしていたらしい。
「さ!綺麗になった!‥‥‥ん?」
長谷部の指を拭き終えて、俺はふと周りの視線に気づく。
それは様々な視線だった。
【殺意】【迷惑】【好奇】【興味】【呆れ】‥‥。
そのどれもに俺は納得してしまう。
この広間に入ってきてからの俺の行動と、俺が来るまでのこの部屋の雰囲気は、多分ガラッと変わっているだろう。
俺は改めて部屋を見渡した。
「‥‥‥‥刀剣男士多すぎやしませんか?」
こん「現在実装している刀剣男士126振りのうち、61振りがこの本丸にいます」
「ろ、61!?」
俺は日本号の膝に乗ったまま、こんのすけに刀の資料を見せてもらい、その全てに目を通した。
「‥‥‥ねぇ‥こんのすけ」
こん「はい。なんでしょうか」
「‥‥‥‥3年足らずで実装してる3振りのうち2振り!しかも《数珠丸恒次》と《三日月宗近》がいるって、以上だと思うんだけど!?は!この資料は嘘なのか!虚実なのか!三日月さんも数珠丸さん!いないなら返事してくれ!」
宗近「ハッハッハ。新たな審神者よ。残念ながら三日月宗近はここにいるぞ?」
恒次「私も僭越ながらここに」
「うわぁぁあぁあぁぁぁああ!目が潰れるぅぅうううぅ!」
え!?嘘だろ!?俺の知ってる常識と違う!俺の知ってる現実と違う!
俺はパニックに陥った自分を少しでも落ち着けるために、知っている刀剣男士の日本号に抱きついた。
日本「は!?な、なんだ?おい坊ちゃん。どうかしたか?」
「‥‥‥‥‥ちょっとこのまま」
日本号の匂いは不思議と安心感が持てる匂いで、俺の精神安定剤として大活躍した。
いや。している。
「‥‥よし」
落ち着いてきたので、改めて周りの刀剣男士と資料を見比べながら周りを見る。
「‥‥‥‥‥いや豪華すぎるよ」
まず、先程も言ったように天下五剣のうち2振りがこの本丸にはいる。
大太刀・3振り。槍・2振り。短刀・17振り。脇差・7振り。薙刀・1振り。打刀・18振り。太刀・13振り。合計61振りだ。
「‥‥‥粟田口が揃ってる」
いや、正確には剣の白山くん以外の粟田口は全て揃っている。
そのまま見ていくと、左文字兄弟も揃っていたし、来・虎徹・源氏・堀川も続けて揃っていた。
俺は資料から目を離し、一旦立ち上がり、袴の裾引きずりながらも庭に続く障子を開けた。
へし「?主?」
長谷部の不思議そうな声が聞こえてきたが、俺は今無性に叫びたい言葉があったので、無視させてもらった。
フォローは後でしておこう。
「‥‥‥審神者学校の落ちこぼれにこれほどの豪華な刀剣男士達をどうしろって言うんだぁぁあ!」
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