アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
推薦と、あなたのキス。
-
.
深いストーリー(?)を追うのはこの回で終わる(終わらせる)予定です…
おせっせを書きたい。
.
俺と怜斗が、生徒会委員に立候補した翌々日。
スピーチを終わらせ、今は推薦の時だった。
司会の藤原先輩__二星先輩と佐々木先輩達に、フジという愛称で呼ばれている、生徒会の委員である先輩が、こう言って。
「 じゃあ次は、生徒会長、生徒会長補佐の方からの推薦です。
各学年、6人の立候補者の方から生徒会に迎えたい人を、推薦して下さい 」
各学年、の部分で少し噛みそうになった藤原先輩。
__佐々木先輩が、立ち上がる。
____誰を、推薦するんですか。
マイクを、手に持って。
「 俺は、清川 拓哉さんを推薦します 」
一瞬、体育館がざわつく。
「清川ってあの?」
「えーなんか一昨日まで髪染めてたよね…」
「でもピアスは実際開けてなかったらしいぜ?」
「ネックレスとかも最近ほんと付けてないよねー」
「あ、確かにそうだね。指輪も今も一個もつけてないし。意外と真面目なのかなぁ」
「 …静かに。確かに彼は不真面目そうに見えますが、
成績がここ最近とても良く、加えて先生にお聞きしたのですが、中学の頃は勉強もスポーツも一番だったそうです。
少し会話をしたことがあるのですが、頭の回転もとても早いように感じました。
生徒会に是非、欲しい人材です。
清川さん。立って 」
佐々木先輩に言われるがまま、起立する。
誰が指示するでもなく、盛大な拍手が、沸き起こった。
「 あ、えぇと_ありがとう、ございます…? 」
拍手の小間切れに、
「まぁ生徒会長の推薦なら安心でしょ」
「生徒会長ちゃんとウチらのこと見てるもんねー」
「生徒会長のこと信じてみっかあ」
という声が、聞こえてきた。
(凄い…生徒会長が今まで積み上げてきた信頼なんだろうな…全部)
ただただ、そう思い知らされた。
「 では次は、生徒会長補佐である二星さんからの推薦です。補佐、よろしくお願いします 」
「 はい、えー…私は香坂 怜斗君を推薦します。
彼は一昨日来たばかりの転校生ですが、
今全ての教科がとても難しい時期であるにも関わらず、授業を深く理解し、テストでもとても良い結果を出しました。
クラスや学校をまとめるのに、必要な人材だと思います 」
二星先輩が、怜斗に起立するよう指示をする。
すると、怜斗は静かに椅子から立って、深くお辞儀をする。
「 ありがとうございます 」と、一言。
「 はい、生徒会長、生徒会長補佐、ありがとうございました。では__今回生徒会に新しく加入する方は_ 」
「 はい、清川さんと香坂くんです 」
生徒会長の低く轟くような声が、マイクを通して皆に伝わる。
体育館で再び、俺らはたくさんの拍手に包まれた____。
ーーーー
シーンとした放課後。
俺達は無事生徒会に入り、今は佐々木先輩から色々と説明を受けていた。
「 じゃあ三階のここが生徒会室だから。資料室はすぐ左隣。
右隣が俺のクラス、3‐1で、3ー2が二星の教室な。
そして他の生徒会委員が、俺らの他に2人いる。
そいつらはちょっと…部活と放送局で忙しくてな。
1人は軽音部でベースをやっていて、
藤原 真(まこと)っていうやつだ。
さっき司会してくれてたやつ。今後学校で顔合わせたら、フジ先輩とかって呼んでやってくれ。
それともう1人、平原 冬夜ってやつがいる。
ナレーションが得意で、放送局と兼ねてやってもらってんだ。清川と二星は放送局だから、ヒラとも顔合わせたことあるだろ?
ヒラは放送局の委員長なんだ、1年から。
だからあんまり都合生徒会で合わねぇかもしんないけど…覚えといてやってくれよな。
ちなみにフジは俺のクラスで、ヒラは二星のクラス。
清川、香坂、覚えたか? 」
「 ややこしくてごめんね。清川も香坂もゆっくり覚えてくれていいからね~ 」
生徒会に入ることになってから、2人からは呼び捨てにされるようになった。
え、ええと。
ってことは__生徒会委員は、
生徒会長である佐々木先輩、補佐の二星先輩、佐々木先輩と同じクラスである3年のフジ先輩、二星先輩と同じクラスのヒラ先輩の4人。
そこに、俺と怜斗の6人。
「 分かりました。俺とキヨくんはと元々友達だったので、一緒に生徒会入れて嬉しいです 」
「 わ、わかりました、佐々木先輩 」
「 __おっと。佐々木先輩、じゃなくて、生徒会長__だからな?これからは 」
そう言って、俺の唇にキスを落とした…生徒会長。
( あ…生徒会長からキスしてもらったの、初めてかも…っていうか、二星先輩と怜斗、見てるし…)
「 …へへ、生徒会長からのキス、おいしいです…もっと__してほしい、くらい、です 」
「 …っキヨくん__やっぱり、生徒会長のこと好きなんだ…… 」
___あ、やばい。
「 っ、怜斗… 」
「 あー…中、入ろっか、生徒会室。良介、鍵開けて 」
どこかへ走り去ってしまおうとしたのであろう怜斗の腕を掴んで、二星先輩が言った。
生徒会室の鍵をずっと預けられている為、生徒会長が鍵を開けてドアノブを回す。
俺達は、何も言わずに生徒会室へと入っていった__。
next page ▶▶
.
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
12 / 37