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メイド服。
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「 キヨくーん、入るよ。開店5分前。着れ___うわ 」
「 うわとかっ…言うなよ 」
俺が扉を開けた先。
太ももと脇を露わにした、キヨくん。
サイズが違いすぎて、超ミニスカートになってるのがエロすぎる。正直言って。
「 やばい…今すぐにでも犯した__ 」
「 やめろ 」
俺の横をするりと通り抜けて、準備室の扉を開けるキヨくん。
よく廊下出れるな、俺だったらこれ着たまま篭城するわ……。
「 あ!ちゃんとパンツ脱いだ!? 」
「 ッ大声で聞くな!!!! 」
先程までキヨくんが居た準備室の床に、キヨくんのものであろうパンツが脱ぎ捨てられていた。
さ、俺も行こう。
“1年2組 メイドカフェ こちら”
と書かれた、板製の看板をかかげる。
生徒会長が、早めに門を開けたのだろう。
廊下にはたくさんの他校の制服の男女から
近所のおじいさんまで、老若男女さまざまな方が来校していた。
ま、この中でメイドカフェになんて来る人なんて、物珍しさから来る客くらいだろうけど。
「 あ!香坂くん!メイドカフェがんばろーねっ 」
で、出た。強引で、俺の苦手な子。
「 石橋さん… 」
「 ね、怜斗くんはメイド服着ないの?? 」
「 …文化祭の時、自分がなにをするか話し合う時石橋さんいなかったの?
俺は呼び込み、石橋さんは料理作るんだっけ? 」
すると、えへへとちっとも可愛くない笑い方を石橋さんがして。
「 そっかぁ、ちょっとざんねーん。で、清川くんは__ 」
その時。
ふわりと、視界の端でリボンが揺れる。
「 ……キヨくん…… 」
ひらひらとしたフリルとリボン、太ももとニーハイソックスの間の、絶対領域。
ピンク色のワンピース型メイド服と、高めのヒールで背筋をぴんと伸ばして闊歩するキヨくんには、誰もが格好良さすら覚えていた。
「 キヨくん…似合うんじゃない?結構… 」
「 うるせぇなぁ、もうどうにでもなれって思って着てるだけだよ 」
「 わー!!キヨくん?だっけ?素敵だねぇ! 」
キンキンとした石橋さんの声。
「 お前……二度とキヨくんって呼ぶな。そう呼んでいいのは怜斗と__あいつと、あいつだけだ 」
メイド服を着たキヨくんが、キッと石橋さんを睨む。
そうだね。その呼び方は、あの3人だけだもん__。
俺が引っ越す前。キヨくんがずっと行きたかった医大があるところ。
キヨくんのお母さんとお父さんが経営しているジュエリーショップの本店がある場所。
そこで、俺達は出会ったんだ。
4人でヒーローごっこなんかしちゃって、「平和組」なんて周りの子供達に呼ばれてたなぁ。
4人全員がヒーローで、悪役はみんな嫌がっちゃうんだけどね。
まぁ今こそ俺達はこっちに越してきて、その地域に残った2人とは離れ離れになってしまったけど。
「 ほら、怜斗。ぼーっとしてないで呼び込みやれよ。石橋さんも、奥で料理準備して 」
「 あ、うん!!わかった 」
俺は看板を改めて掲げて、いらっしゃいませー、メイドカフェありますよーなんてにこやかに呼び込みを続けた。
お客さん、たくさん来てくれるといいな__。
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「 二星、どこのクラス行くよ。今年の出店はどこも面白いぞ 」
学校の門を開けた直後。
俺達は生徒会委員として、色々上手く回るように仕事をしなければいけない__のだが。
フジに、
「うっしーは固すぎなんだよ。二星と一緒に午後まで露店見て回ってこい。午後から俺軽音部のステージだからさ、その時から仕事バトンタッチするから」
と突っぱねられてしまった。
「 うん、とりあえず清川君がいるメイドカフェにでも行ってみる?……良介?なにそわそわしてるの 」
「 いや…仕事しないって変な感じだなって。…メイドカフェ?1年2組の?んないきなり行く? 」
「 たまに生徒会長掃除よろしくーとかってクラスのやつに押し付けられてるでしょ。
今日くらい、いいんじゃない?文化祭実行委員も別に居る事だし。うん、メイドカフェ 」
そうなのだろうか。
「 まぁ、そうか…んじゃ行くか 」
俺達は人でごった返す階段をなんとか降りて、一階にある1年2組へと向かった。
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