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《凛》
雨…が降ってる。
気怠い身体を、起こして窓の外を見た。
ひな…雨が降って部活、早仕舞い…かな。
今は、まだ午前中…気が早いよね。
はぁ、とため息吐いて、枕に埋まる。
この所、熱が上がったり、吐き気があったり…。
発作も、度々起こる。
……何する事も無く、ただ寝てる。
病院だから心配ないし、神原先生は、おかしいって言って、検査、検査の毎日だけど。
別にいいよ、神原先生。
良くなっても、悪くなっても、する事は、ただ静かに寝てるだけだし。
心配したような、ひなにちょっかい出す人も現れないし。
警官も、あれきり姿を見せないし。
ひなと二ノ宮さんが訪ねてくる他は、判で押したような毎日。
雨の音……いつも変わらない。
安心する……。
いつの間にか…ウトウトしてたらしい。
ノックの音で、ハッと目が覚めた。
誰…?
ひなは、まだ学校。
二ノ宮さんは、外来の勤務のはず。
誰…?
「……おはよう。
また、話を聞かせてもらいに来た。
あれから、10日…、もう体調は良くなっただろう?」
聞き覚えのある声…。
………警官……だ…。
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