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90 《和也》
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《和也》
とうとう、着いてしまった。
ベテランの警官と合流する。
ベテランの警官は、斎藤と名乗った。
若い方の警官…黒木さんが、
「斎藤さん、立木さんが、瀬上くんの怪我の状態が知りたいそうです。」
と、気を使って言ってくれたが、
「そんなもん、会えばわかる。」
と、素っ気ない。
神原先生に会うのか、とも思ったけれど、直接病室に行くみたいで、どうやら会わずに済みそうだ。
神原先生とあの看護師は、苦手だ。
出来るなら、会わずに帰りたい。
……ここ、か。
一人部屋、か。
よっぽど悪いのであれば、警察も動くまい。良くなっているのに、一人部屋。
待てよ。病院側がトラブルを恐れたという事は、ある。
何にしても、贅沢な事だ。
ノックして、斎藤さんが何か話してる。
直は、どんな人物か、興味津々でウズウズしてる。
「直、余計な口はだすな。」
声を潜めて言う。
「了解。でもさ、兄貴…。」
ジロッと睨むと、肩を竦め黙る。
「どうぞ。」
斎藤さんが言い、先に黒木さんが入った。
息を吸い込む。
凛だ。
久しぶりに会う。
凛も、俺が現れるとは想像してなかったらしい。
驚いたように、俺を見つめてる。
だいぶ痩せたものの…取り立てて具合が悪そうにしてはいない。
なんだ…。
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