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悩める子羊5
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「で…あと柔道、バレーとハンドがまだなんだな?」
櫻木さんが確認するように訊く。
それにしても…幹が運動神経バツグンだってのは知ってたけど、全運動部との対決をこなすコトが…スゴい!
残りがあと3つの部だけって……スゴすぎ。
「だって、バレー部は”100本レシーブ”だし。ハンドは俺がKPで全員の球を止めなきゃなんなくって…。柔道部は主将の熊井さんから一本って…黒帯相手に…有り得ないって……」
本気で悩んでいるみたいだ…。
「運動部統括長って、そんなコトしなくちゃなんないの?」
「うん。毎回の恒例らしいよ…」
大変だな~…。 なんて、思ってたら。
「そんなワケないだろっ!」
って、高良がツッコミをいれた。
「颯斗は遊ばれてるんだよ。運動部みんなで口裏合わせてさ」
櫻木さん、ため息混じり。
「え~~~!マジでぇ!?」
「マジ!マジ!!」
幹の驚愕に、高良がチャチャを入れる。
「だと思ったぁ~」
だよね。 変だと思ったよ…。
「ショック! 俺、短距離専門なのに陸上部でもハイジャンやらされて…。みんな、ヒドイ…人間不信になりそう……」
それは…お気の毒様……。
「普通は気付く。 で、古賀くん。書記局員 は?」
いきなり、櫻木さんの矛先が俺に向く。
「え…っと…とりあえず、まだ俺だけでも大丈夫かと思って…。二人には部活の方に 行ってもらいました」
スゴく綺麗な顔で見られると緊張する。
それぐらい、櫻木さんは中性的なカンジの超美男子だ。
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