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大きな教室で、壱椰と隣り合わせで座る。
教授が教室に入って来て、講義がすぐに始まった。
隣で真剣に講義を受けてる壱椰。
単位は関係ないのに真面目に受けてるのがおかしくて、つい笑ってしまった。
「何笑ってんだよ」
「いや、ごめん…なんか真剣に受けてるから…」
「失礼だな」
とムッとしながら言いつつも壱椰の表情は明るかった。
そして講義が終わり、昼食を食べに食堂へ向かった。
昼時で当然混雑していたけれど、運良く座れた。
「そういえば昨日のことなんだけど」
「うん、何…?」
「慧都の彼女に立候補しようかなって言ってた子」
「あぁ、うん」
「あの子に慧都の連絡先聞かれて…」
「え…」
僕の連絡先教えたのかな?
でも誰からも連絡は来てない。
「俺からは教えられないって言っといたけど、それでよかった?」
「…うん、大丈夫。ありがとう」
「もし教えて欲しかったら言って」
「……壱椰はその子とも、他の子とも交換したの?」
「まぁ流れで」
「そっか。その…タイプの子いた…?」
注文した生姜焼き定食を食べながら聞いてみる。
「うーん…咲希ちゃんは可愛いとは思うけど…」
咲希ちゃんって、確か…
「壱椰の彼女に立候補してた子だっけ?」
「そう」
「思うけど、何?」
「付き合うってなんか想像出来ないっていうか…」
「ふぅん?」
それ以上、壱椰は何も話さなかったから、僕も更に踏み込んで聞くことも出来ずにこの会話は終了した。
僕の中にモヤモヤした影が現れた気がしたけれど、気づかない振りをした。
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