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俺は、カエンをアルファムに渡すと、リオの傍に行って、両手を合わせて謝った。
「ごめんごめん。リオにはいつも感謝してる。カエンや俺の世話をしてくれてありがとう。本当に助かってる。リオがいなければとても困ってただろうなぁ」
「…そっ、そうか?まあ、大事な友達のカナデの為だしなっ。カエン様も俺に懐いてくれてるみたいだしなっ。これからも遠慮なく言ってくれよ?」
「うん、ありがとう。リオ、仕事溜まってるだろ?今日はもういいから、仕事してきなよ。またよろしくな」
「わかった。ではアルファム様、失礼します」
「ああ」
アルファムに一礼をして、リオが出て行った。
それを見て、アルファムが溜息を吐く。
「あいつは単純だな。カエンの側近にしようと思ってるのだが、あんなに単純で務まるものだろうか…」
「リオをカエンの側近に?最適だと思う!リオはああ見えて、すごく優秀だって知ってるよ」
「まあな。だから安心して子守りを任せてるのだがな」
「厳しい人より、リオみたいにどこか抜けてる人の方がいいな。カエンの傍にいる人は」
「ふっ、確かに。ところで、今の季節、晴れの日が長く続くのだが、どこかへ出かけるか?もちろんお忍びだが」
「えっ?いいのっ?行きたい!」
「よし。早速明日に出かけるか。ローラントも誘おうと思うのだが、よいか?」
「もちろん!ローラント、すっごく働いてるもんっ。少しは休んで欲しいって思ってたんだ」
「なら、極秘裏に準備を進めよう。ああ、リオも連れて行かないとまた拗ねそうだな」
「そうだね。ふふっ、すごく楽しみ。ねっ、カエン」
「うー?」
アルファムに抱かれたカエンのぷくぷくの頬を両手に挟んで、小さな唇にキスをする。
きょとんと俺を見ていたカエンが、キスをされて可愛く笑う。
その顔が本当に愛しくて、俺がもう一度キスをしようとすると、アルファムが俺の頭を掴んで止めた。
「カナ、カエンにばかりするな。俺にもしろ」
「もーっ、またそんなことを言う。じゃあアル、ちょっと屈んで」
「ん」
膝を曲げたアルファムの首に腕を回すと、俺はアルファムの唇に唇を押し当てた。
途端に舌が挿し込まれて俺の舌に絡みつく。
ひと通り口内を舐めまわし、舌を強く吸い上げながら離れたアルファムの顔を、カエンが小さな手で叩いた。
「なんだおまえ…。カナは俺のものだ。例えおまえでも渡さんぞ」
「うぅ…」
鼻息荒く手を動かしていたカエンが、泣きそうな顔になる。
俺が慌ててカエンを抱くと、一瞬で笑顔になって、俺の胸に顔を擦りつけた。
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