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教室を離れて今はハウスに続く薔薇のアーチを歩いている。
相変わらず綺麗に手入れされたそれらは目を見張る。
大げさとかではなく本当におとぎ話に出てきそうなものだ。
特権生徒が使用できるハウスは学校が雇ってる庭師によって手入れされている豪華な庭の奥を通ると現れる。
広さはどのくらいだろう?考えたことなかったけど豪邸が一つ建つくらいはあるんじゃないかな。
なんなら中にテニスコートにボーリング場、プールすらある。
「動物たち元気してるかなー?」
ハウスには空良の連れてきたいろんな動物たちが暮らしてる。兎、猫、犬、モモンガ、フェレット他にもたくさんの動物たちがいる。
たまに新しく空良が連れてくる子が増えたりもするし。
「、、鵜飼さんがみんな元気だって」
鵜飼さんは学校が長期休みの時とか普段空良と一緒に動物たちのお世話をしてくれる椎奈家が雇ってる方だ。
あまり俺たちがいる前に姿を現さないから初めの挨拶くらいでしか話したことはない。
でもみんな元気そうでよかった。
「さあ、どうぞ」
「ありがとう柊」
さらっとエスコートしてドアを開けてくれる。
できる男っていうのはこのことか…
ハウスの中も沢山の花や草、木までもが綺麗に生えている。大きめの噴水の横を通り過ぎ階段を上がると開けた場所に出る。
そこにはテーブルや一人一人専用の特注品のソファーなどが置いてあって普段はここでご飯食べたり、ゆったりしている。
まだ他にもいろんなところがあるけどそれはまた今度にでも紹介する時が来るだろう。
「ワン!ワン!」
階段を上がりソファーに荷物を置くと奥から尻尾をブンブン振って犬たちが勢いよく走ってきた。
「うわぁ、ふふくすぐったいよー」
思いっきり体当たりされて顔を舐められる。
なんかデジャブかも。
横を見ると空良は耳の垂れた兎さんを撫でていて、柊はと言えばゆったりときた猫を膝の上に乗せていた。
──────────────────
「さて、俺はお茶でも入れてこようかな伊織も空良も飲むよね?」
ネコを床に下ろし奥にあるキッチンにお茶を入れに行こうとしていた。
「うん、久々に柊の入れたお茶飲みたい」
「おれも…」
柊はよく俺たちにお茶を入れてくれる。
俺たちの中では結構役割が決まっていて
柊はお茶とか、まあ飲み物担当。
スイーツ担当は千隼。
実家が有名お菓子メーカーも経営しているからいつも美味しいケーキとかお菓子とかを用意してくれる。
以外でしょ?あのかっこいいけど強面の顔でお菓子用意してくれるの。それに案外面倒見もいいんだよ。
犬に囲まれながらそれぞれ撫でてると落ち着く香りが漂ってきた。
「はい、どうぞ」
用意してくれた紅茶をテーブルに置てくれる
「ありがとう」
手に取ると爽やかな香りが鼻をかすめる。
「今日はブルーレディにしてみたんだ。千隼がいれば美味しいお菓子も添えてくれたんだろうけど仕方ないね」柊が少し残念そうな顔で言う。
「すごくおいしいよ。お菓子はまた今度だね」
たしかに千隼のお菓子がないのは残念だけど久しぶりの柊のいれるお茶は格別に美味しかった。
「、、しゅ美味しい、ありがと」
普段あまり感想を言わない空良が美味しいだなんて。
あっ柊もびっくりして固まってる
「っ嬉しいよ二人ともありがとう」
それから少しお茶を飲んだり動物達と戯れてたら2人は帰らなきゃいけない時間になってしまった。
「ーじゃあ俺たちは帰るけど体冷やさないようにね、あまり寝れてないみたいだし寝れたら寝るんだよあとは…」
「あーわかったわかった柊は過保護すぎだよ」
止めないと永遠心配されそうで無理やり会話を遮る。
「、、そんなことない…いお、また痩せたし、眠そう」
喋りながら目の下を親指でなぞられる。
空良達にはやっぱ隠し事できないなー
「ありがとう二人とも、でも俺は大丈夫だから頑張ってきてね。」
ハウスの出口までトイプードルのチョコと見送りに行く。
「何かあったら連絡しなね」
「うん、ありがとー」
手を振って二人を見送った後自分のソファーがある場所に戻る
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