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緊張が伝わりませんように。指先が震えて、手をぎゅっと握りしめた。怖い。怖くない。このくらい平気。今すぐ逃げ出したい。
………ベッドに押し倒された。思わず顔を腕で隠す。笑えない。目を合わせられない。俺、今きっと、ひどい顔してる。
「!……っ、」
服の裾から、手が滑り込んでくる。いやだ。怖い。覆い被さる、大きな体。怖い。怖い。逃げられない。
「ん、っ……」
首筋を舐められて、声が出た。やだ、やだ、怖い。やっぱやめる。やめたい。そんなこと、今更言えない。だいたい怖すぎて、言葉なんか出てこない。
なんで好きな人にされてるのに、こんなに怖いんだ。
嬉しいって思うんじゃないのか、普通。俺の感覚がおかしいんだ。幸せだって笑えよ。楽しめよ。震えてんなよ。
「……………はるき」
名前を呼ばれて、ますます怯える。いやだ、声出ないし。こっち見ないでほしい。もう好き勝手やればいいのに。いっそ雑に扱ってほしい。泣いても嫌がっても、それは俺の本心じゃない。好きなんだ。それ以外は、ないんだ。
「はるきってば。…………」
「っ…………、うん……」
返事。しなきゃ。でもその前にまともに息出来ない。精一杯で、なんとか答える。
ヒヤさんの手が、俺から離れる。いやだ、やめないで。したいのに。本当は。
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