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完結後の世界 =6(ひとつの恋路と隠された思惑②)
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ちゅんちゅんと雀が鳴き、陽の光がカーテン伝いに当たる。
また朝が来た。
===
「いってきまーす!!」
今日もいつもと同じギリギリに家を出る。
見慣れた風景を走り、100m先の透の家まで走る。
いつもと同じ。
だけど、今日はいつもと違った。
「あれ透…?」
いつもなら俺より先に玄関の前に立っている透が居ない。
どうしたんだろうと思いながらも、寝坊したのかもしれないと軽く考えてインターホンを押した。
_ピーンポーン
1度鳴らしても、透はおろか透ママも出てこない。
もう一度押してみるか、。
_ピーンポーン
今度はインターホン越しに声が聞こえた。
『……だれ?』
「透?俺だけど、今日学校行かねーの?」
『…………ああ、今日は休みやねん」
「そっ、か…じゃあ遅れるからもう行くな!さっさと体治せよ?」
朝、隣に居ないのは寂しいけど、しょうがないよなと思ってもう歩きだそうとした時
『…ああ待って、凪も今日休まへん?そんまま入ってきてよ』
「え?…いや、普通に行くけど…」
こんなの言うやつだったっけ、?
そりゃたまにサボったりしてたけど…
『…じゃあ放課後来おへん?待ってるわ』
_ブチッ
独りよがりな約束が結ばれたかと思うと勝手に切れた。
「はあ?!ちょ…!」
断る意志を伝えたかったけど流石に本当に遅刻寸前だったから、昼休みに連絡を取ろうとその場をあとにした。
「ったく…なんなの、?」
==
??side
強引に約束を取り付けた後、学校が終わり凪がここに来るまでの間にするべき準備を始めた。
にしても凪は馬鹿だなあ。
こんなLINE送ってこなきゃ明日も普通に生きれたのに。
「…おう、そっちは?…はあ?まだなのかよ。さっさとしろやボケが」
_ピッ
チッ…どいつもこいつも使えねぇ。
俺が金払ってるんやからその分働けや…
……ううん、気持ちを落ち着かせな。
今日はやっと、凪を殺せるんやから…!!!
俺らの幸せを壊しておきながらのうのうと生きてるあいつを…!!!
そう考えるだけで笑顔が止まらへん…!!!!
「あは、あははははは!!!!!!……あぁ、楽しみ…父さん、やっと…やっとやで…………やっと仇が…」
悦に浸りながら、冷たい頬を撫でる。
「ねえ、母さんっ………?」
_そこには冷たくなった一人の母を抱きしめる男がいた。
==
??side
「んもう…凪も透も、遅刻かしら、?」
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