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完結後の世界 =9(初夜という名の③)
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そして金曜日。
今日も朝からお仕事三昧だったけど、頭の中はもうピンク色ばっかり。
仕事は真面目にするけど少し気を抜くとぼーっとして彰さんのことしか考えられなくなる。
今日あんなこと、とかそんなこと、とかされちゃうのかな…?!
あ!もう1回ネットで準備の仕方とか調べとこ、、
「…ねぇ、今日の蒼太くんどうしたのかな。いつにも増して気が抜けてるけど」
「さあ?俺が知るわけないだろ」
「ほんと蒼太ちゃん、ぼーってしてるね〜♪」
「まぁ私たちが口出すことじゃなさそうね…多分だけど院長が関係してるんだろうし」
_実はこんな会話が繰り広げられていたなんて知る由もない。
そんなこんなでもう終業時間。
まだ少し肌寒い季節。
街灯が照らす夜道、いつもは何か話しながら帰るのに今日は2人とも無言で。
だけどそれがマンネリだとか冷めたからとか、そういうのじゃないって分かってるから不安にならない。
それに…風は冷たいのに2人、繋いだ手は暖かくて緊張してるのかな、なんて思ったり。
「彰さん、緊張してます?」
「勿論、大事なことだからね」
家に帰り、余り物でささっと夕飯を作る。
「蒼太、美味しかったよ。ありがとう」
「こちらこそ!あ、お風呂入りますか?お湯はります!」
「ありがとう、ぱぱっと上がってくるね」
「はい!」
彰さんがお風呂へ向かったのを確認して、お皿をパパッと片付けたら、もう一度最後の確認としてスマホで調べる。
「ふむふむ…ほほう……」
これを今から行うのだと考えると、もうそれだけで頭がパンクしそうだけど、彰さんとなら…って思えるのが嬉しい。
僕の処女(?)はもう無いし、正直あの時のことは思い出したくもない…
だけど、今からのが"初夜"だって勝手に思っててもいいかなぁ?
スマホをギュッと握りしめて、暗くなった気持ちを抑え込む。
と丁度、彰さんが上がってきたから交代で僕も入る。
「…彰さんに僕、の初めて…あげたかったな…」
そんなこと言ったって今更って感じだけど、やっぱりどこかで初めては好きな人となんてロマンチックなことを願っていたみたい。
「はぁ………っいや、うじうじしてちゃダメだよね!!」
何事を前向きに!ポジティブに考えよ!!
1度、両頬を自分の手で叩くとよしっと意気込む。
お風呂から出て彰さんの元へ向かった。
「彰さん、上がりました」
「緊張してるね…ほらこっちおいで?」
緊張して敬語になってしまった僕を優しくベッドの上へと誘う。
その言葉通りにポスンとベッドに腰を下ろすと、彰さんの両手が僕の両頬に触れて良い?って聞くから、良いよって返す。
「…ん、…ぷはっん…ぁ!ん…あ…」
「口開けて?…うん、そう…上手」
優しくリップ音が鳴り響くキスは、深いものに変わり、僕の口内を隅から隅まで舐め尽くされる。
もうなにか考える余裕なんて無くてただ与えられる快感に力を任せて、端からこぼれる唾液を舐めとることすら出来なかった。
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