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熱誠カタルシス ー友達ー2
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自分でも少し驚く位の、はっきりとした声だった。
律基は、右手を差し出したままの格好で動けなくなってしまっている。
「いきなり『友達になって下さい』じゃ、気味が悪かった?! …それとも、新手の嫌がらせなのかと、誤解されちゃったかな?」
少し慌てた口調で尋ねられた。
「そういう訳じゃない…」
気味が悪いとか嫌がらせなんて、思いもしなかった。
本当に…、素直に嬉しかった。
だから単純に、律基を巻き込みたくないと思った。
「俺、ちょっと…色々あって…川那辺くんまで巻き込んで、迷惑掛ける事になるかもしれないから。 今は…友達にはなれない」
不自然に聞こえないように、声を絞り出す。
本当は、こんなことを言いたくはなかった。
「ありがとう」って、笑顔で答えて、握手でもして…でも、今の状況じゃ出来ないよ……。
「じゃあ、いつなら友達にしてくれる? シカトが治まったら? もしかして、このまま君が我慢して放っておいたら、終わるとでも思ってるの?」
クラスが違うのに、颯斗が無視されている状況を知っていることに驚き、顔を上げる。
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