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熱誠カタルシス ー友達ー3
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律基は淡々とした口調で、眉間にしわを寄せ怒っているような表情だ。
「このままじゃずっと、何にも変わらないよ。 僕は、友達にだったら迷惑かけられても平気だし、何か力になれるかもしれない」
颯斗は黙って、律基の顔を見上げていた。
「それに…、そんな状況で他人の心配までしてくれるなんて、幹くんはすっごい、”いい人”だよね。 絶対に友達にならなきゃ、僕は損だと思うんだ!」
「お前…」
律基はいきなり颯斗の手を取り、無理やり握手をした。
怪訝そうに見上げる颯斗の顔に、にっこりと笑って返す。
「だから、友情成立ってことでっ!」
最初に声を掛けてきたように、弾む明るい声だ。
本当にいいのだろうか…? 迷惑を掛けてしまっても……。
けれど、そこまで颯斗と『友達になりたい』と言ってくれる律基を、突き放すことが出来なかった。
「…ありがとう………」
颯斗は小さく言って、弱々しく笑った。
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