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episode 1 始まり
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真田悠真(さなだ ゆうま)はこの春、
警察学校へと入学した。
最初は高卒で親元を離れられるという
新しい環境にドキドキしていたが
地獄のような訓練があと3年続くと思うと、
悠真に諦めを与えた。
学校には寮へと繋がる廊下があり、
時間制限がある。
朝と夜は決まっていて、
機械が管理しているため時間内に入らないと
部屋にも戻れない。
教官に見つかったら、バットエンド。
次の日はペナルティが訓練の後に行われる。
そのペナルティは教官によって度合いが違うらしいが、
この学校で1番と言われている
鬼教官が佐久間月唯(さくま るい)だ。
女の子みたいな名前で、
目はブルーとグリーンを混ぜ合わせた色をし、
モデル顔をしている。
長髪で純白、羨ましい程のサラサラヘアーだ。
イギリスとのハーフらしいが、育ちは九州。
剣道は現役続けているらしく、
いつも片手に木刀を持ち歩いて
それがただのお飾りではないのが
ひと目でわかる。
ドスの効いた日本語と華奢とは
言えない体格は、
ママレードみたいな、外見は甘そうだが
味は苦いように確かめてみらないと
わからないものだと言える。
初めて入学式で見た時は綺麗だと見とれていた
悠真だったが、
授業が他クラスと共同授業に
変更があった時。
悠真がクラスメイトと話していたのを
少しでも見逃さず、
怒鳴り散らかされ、
木刀で肩を思い切り叩かれたのは
今思い出してもゾッとする。
鬼の形相だった。
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