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F-1009 カエデ・F-1010 モミジ(12)
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SIDE リクマ
モミジの目が覚め、ハルヤの家からこっちに移す時は大変だった。ぎゃあぎゃあと泣き喚き、言うことを聞かない。大人しくしないと最初より酷いことをするぞと脅しても嫌だ嫌だと泣かれた。強引に引っ張っていき、ヨウヘイの運転する車に乗り込む。後ろ手にモミジを縛り上げ、後部座席に転がした。いつもは助手席なんかに座らないため、居心地が悪かった。
「んんーっ、んーっ」
「・・・うるっせえな。」
道路脇に車を止めるように命じると、ヨウヘイはわかりやすく体を震わせた。睡眠薬が入った注射器を取り出し、うつ伏せに押さえつけたモミジの上に馬乗りになる。
「お前の体の中で針が折れるぞ。」
「んーっ、んんーっ」
頭を押さえつけ、モミジの首のところへ注射する。バタつかせていた足に力が入らなくなったのか、だらんと片足がシートの下に落ちた。
「手間かけさせんなよ。」
舌打ちをして、再び助手席に戻る。車内は誰も声を発せないほど緊張感で満たされていた。
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「ヨウヘイ、部屋に運んどけ。」
「はいっ」
家に着くころにはスヤスヤと寝息を立てていたモミジを閑静な部屋に運ばせる。場所は違うものの、シツケに与えられる家はどこも同じ作りだ。気持ちの悪いことに家具家電も同じものを与えられている。
「あの、モミジくん、運んで繋ぎました。」
「在庫室の一番端にある瓶とローション運んどけ。」
「はいっ」
うるさいやつが一番嫌いだった。何より面倒くさくて鬱陶しい。手っ取り早く静かにさせたかった。汚れてもいい服に着替え、ゴム手袋を装着すると部屋に向かった。察しのいいヨウヘイは天井からぶら下がる鎖に繋ぐだけでなく、モミジの服を脱がせていた。
「タイマー。」
「はい。」
ピッと電子音が鳴る。それが調教を始める合図だ。無言でヨウヘイから媚薬の瓶を受け取り、まだ眠っているモミジに飲ませる。口の端から少しの液が漏れた。
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