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マクがバランスを崩して、ソファに倒れた。そのまま、体重をかけて敷き潰す。
髪を掻き上げて、頬を指でなぞる。
そんな俺を、マクは不思議そうに見上げてる。
なんで拒否しないのか、分からない。
「ジェボミ、酔ってるね」
そう言って、マクは手を伸ばすと、俺の頬に触れた。
「酔ってない」
酔ってるけど、酒の勢い、借りたけど。でも酔ってるからこうしてるんじゃない。
「マク、酔ってんの?」
「ん、酔ってる」
「そう」
そうは見えないけど、理性を失うくらい、泥酔してんのか? だとしたら、そこにつけ込んで。
俺、とことん最低だ。
「もう終わり?」
まるで、誘うように言う。
また、頭にカッと血が上った。
唇を合わせて、深く、深く。
それは、俺の独りよがりじゃなくて、まるで、ふたりでするキス。
「マク、なんで?」
お互いに上がった息を整えながら。顔を覗き込む。上気した赤い顔。潤んだ瞳。なにもかもが愛しい。
跳ね除けられて、責められるって思ったのに。
まるで、受け入れられてるみたいに、俺を見つめる。
「酔ってるから」
「そう……」
小さく呟いたその言葉に、胸が疼いた。
酔ってれば、なんでも、アリなの?
「ジェボミ」
「ん……」
「嫌いになんか、なんないよ」
マクは、俺を真っ直ぐに見つめて、そう言った。
俺のこと、許してくれんの?
手を伸ばして、俺の頬に触れる。
なんで?
「マク、俺、混乱してて」
「ん」
受け入れられるのは、想定外だった。
酔ってるせいで頭がぐるぐる回って。
マクの上に体重を掛けて、うつ伏せのまま体を預けた。首筋に顔を埋めたら、いつもの香水の匂いがした。
「ジェボミ……俺も分かんないんだ」
「ん……ごめん」
混乱させて、巻き込んで、ごめん。
「謝られたら、マジで腹が立つ」
「えっ」
マクの上にうつ伏せで脱力してた。
俺の背中や髪を、手が行ったり来たりする。
キスを受け入れて、俺の髪を撫でて。
そんなのまるで……。
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