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ごめん
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「マク」
「ん?」
呑気に歯磨きしてた。
「マク……あのさ」
「ん」
鏡越しに顔色を伺って、穴が開くほどジッとみつめてみる。
それでも、感情はいつもみたいにフラットで、可もなく不可もなく。いつも通りのマクがそこにいるだけ。
「ジェボミも顔洗いなよ、ボーッとしちゃって」
「あ、うん」
ボーッとなんてしてない、頭ん中フル回転で、めちゃくちゃ考えてる。だけどそう言い返せなくて、俺は素直に従った。
マクが歯磨きを終えて、俺が歯磨きを始めても、なぜかマクは出て行かずにそばに立ってた。
不思議に思って鏡越しにちらちらと、様子を伺う。さっきの事で俺のことをキモいとか思ってたら、きっとすぐここを出ていくはずだって。少しだけホッとする。
だけど、チラチラと見てると、明らかに表情が険しくなってきて。眉間にシワが寄って行くのが分かった。
「あのさ」
怒ってる? そう思った時、マクが口を開いた。
「ん」
「さっきの話って、ほんとにあれで終わりなの?」
「え?」
怒ってるみたいにジッと見据えられて、何て返せばいいのか分からなくて。とりあえずうがいをして、向き直る。
鏡越しじゃなくて面と向かっても、やっぱり怖い顔してた。タイムラグありすぎだろ。
今になって、言われたことが嫌になって、俺に腹を立ててるんだ。
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