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85 《一時》
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《一時》
幸せそうな声出してたかと思えば、泣いてる。
やっぱり痛いんだな。
やっと家に着いた。
ソファに晴が敷いてくれたビニールの上に、小さな身体をそっと横たえた。
それから慌ただしく、暖房は最強、風呂も沸かして戻って来たら、那月と晴がボソボソ喋ってた。
「あ!先輩、お疲れ様っす。
お疲れついでに、お使いに行って下さい。
今メモします!」
「は?」
冗談じゃない。
那月を放って行けるか!
「だって先輩、痔じゃないでしょ?」
「は?」
「化膿止めの軟膏、買って来て欲しいんです。
その間に俺は、後始末するって事で!
那月くんに聞いたら、先輩に見られたら恥ずかしいって」
後始末が何するものか知らないが…
那月を見ると、申し訳なさそうに小さくなってる。
「……すみません…守谷さん…」
「行って来るよ。
ついでに、何か買ってこよう。
おい、晴、襲うなよ!」
「やだなぁ先輩、当たり前じゃないですか。
いってらっしゃーい!」
パシリに使われたようでなんとも言えないが、これも那月に必要だと言われたら仕方がない。
「…守谷さん…疲れてるのに…すみません……」
「那月の方が、辛そうだ。」
気力でなんとか持ってるっていう感じだ。
早く行ってやらねーと。
「晴、くれぐれも頼んだぞ?」
「了解。」
那月の頭にぽんと手を置くと、こんな時にもかかわらず嬉しそうな顔した。
一走り行ってくるか。
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