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「…ん~…?」
髪を優しく梳かれる感触に、意識が覚醒してくる。
「久弥? 気がついた?」
心配そうに顔を覗き込まれ、ハッと目が醒めた。
「すみません! オレ、寝ちゃってました!?」
桐島が慌てて起き上がろうとすると、肩をやんわりと押さえ込まれ、ベッドに縫い付けられた。
本宮に、バツの悪そうな目で見つめられる。
「あ~、いや…寝てた、と言うか…。
気を失ってた…??」
「…えっ…?」
桐島は記憶の糸を辿る。
だんだんと鮮明に自らの痴態を思い出し、羞恥で耳まで真っ赤に染まる。
恥ずかしさに両手で顔を覆うと、本宮の珍しく情けない声が降ってきた。
「ごめんな~…、余裕無くて。
身体、キツいだろ…?」
確かに、身体がダルい。
下半身は麻痺したように力が入らない。
そして何よりも、本宮の激しい愛を受け入れていた後孔は、初めての時以上にジンジンと痺れていた。
先程は本宮に制止されたが、勢いのまま起き上がっていたら、苦痛を感じていたに違いない。
漸く起き上がると、本宮がまたシャワーで丁寧に清めてくれた。
まだ夕方にもならなかったが、疲れ切った身体をベッドに預けてうつらうつらしていると、本宮もベッドに入ってきて、腕枕をしてくれた。
微睡みの中で、本宮の声が優しく響く。
「久弥、愛してる」
『ああ、オレ、何を悩んでたんだろう。
いいじゃないか、変わったって…。
貴方は、こんなにもオレを愛してくれてるのに。
オレだって、樹さんを愛しているのに。
男とか、受け身だとか、どうだっていいじゃないか。
ただ、樹さんと愛し合いたい。
樹さんは後ろ使わなくてもいいって言ってくれたけど、せっかく愛し合うなら、繋がりたい。
アナルセックスは、ただの手段でしかない。
本質はそこにあったんだ。
身体が変わっていくことが、まだ怖いのは本当だけど。
樹さんと繋がれないことの方が、イヤだ。
樹さんなら、全てをさらけ出しても受け入れてくれる。
オレも、樹さんの全てを受け入れたい。
ただ、それだけだったんだ…』
「樹さん、好きです」
本宮の胸に頭を預けて桐島はそう呟いた。
ーーーーー後日談endーーーーー
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