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心臓に悪い王子様
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「あ、あの、荷物ありがとう、森宮君。」
「ん、千歳でいいよ。」
部屋につき、至近距離で微笑まれる。
…これ、心臓に悪い。
なんで王子様と呼ばれているのかが本当に一瞬で理解できた。
「ち、千歳?」
「…うん。…可愛いな…。」
「へ??」
「ううん、なんでもないよ。」
最後にぼそっと千歳がなんか言った気がするけど、残念ながら聞き取れなかった。
…そういえば、なんで俺と千歳が一緒の部屋なんだろう。
「ルームメイトってどうやって決まってるの?」
「名前順だよ。俺の苗字は森宮で、薫の苗字は森園だから一緒になったみたい。」
「え…ってことは、もしかして千歳、ルームメイトが変わって俺になったの??」
そうだったらすごい申し訳ないことをした気がする。
「ううん、俺はもともと一人部屋だったんだ。だからルームメイトとかはいなかったよ。」
「あ…そうなんだ。」
ってことは、まさか俺、千歳の一人部屋を奪ってしまったのでは…。
「えっと…強制的に2人部屋にされたわけじゃないよ。先生が薫のルームメイトを誰にしようか考えてたから、俺が申し出たんだ。」
「え、そう…なの?」
そんな、なんて優しいんだ。
先生の考える時間を減らそうと自分から申し出るなんて。
「あの、なるべく迷惑かけないように頑張ります!よろしくお願いします!」
「いいよ、たくさん迷惑かけて。こちらこそよろしくね。」
ああなんて優しいんだろう。
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