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想うこと R18
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ふかふかのベッドがあればなぁ。
なんて、たまには贅沢を言いたくなることもある。
だって、うちの薄い敷布団じゃほとんど床と同じようなもんだし。
「う、うぁ、あっ……」
枕にぎゅうっとしがみつく。
涙やら唾液がシミを作るけど、飲み込んでいる余裕はもう既にない。
「ひっう、んんっ」
「ミコト……」
「あ、や……あっ」
汗ばんだ背中に、チクっと刺されたような刺激。いくつもキスの痕を付けながら、オトは片手でおれのものを弄ぶようにいじる。
じれったい快感にからだがじんじんと疼いた。
「お、オトっ……やだ……っ」
「なら、どうしてほしい?」
楽しそうな声が耳元で囁く。
なんでいつもお前ばっかり余裕なの……
「そ……んなの、知らな……」
「ほんとに?」
「ん……っ」
きゅっと乳首をつねられる。
もう片方の手は下に触ったまま。
「うう……」
なんでじらすようなことばっか……!
「ミコト、かわいー」
「お前、わざとだろ……っ」
「ふふ。でもそろそろ、おれが限界かな」
「なん……あっ!」
ぐん、と腰がしなる。
繋がっていた部分が再び熱を持ち始め、打ち付けられるたびに、びくんとからだが反応した。
「あぁ、あっ」
「気持ちいい? ミコト……」
「あ、熱……なかっ……」
「おれの、熱い?」
「んっ、うん……っ」
「ふふ……もっと、感じて」
「っ、あ……あぁっ」
熱い……
指先が痛いほど痺れてる。
腫れたみたいに膨らんだそこから、先走りの水がシーツを濡らした。
「あ、ふっぁ、あん……っ」
「……この体勢、顔が見えないのが残念だね」
「んっ、はっあ、オトっ……」
「ん?」
「うぁ、も……もうっ」
「イきそう?」
「ッ、ん……っ」
「わかった」
短く言った途端、律動が激しくなる。
ぱん、ぱんと音が鳴るほど皮膚がぶつかり、深いところを貫かれる感覚に目眩がした。
「あ、ああっ、あん」
「はっ……」
「あ、っい、いく……っ、あ、あ、あぁ、あーっ」
溜まった熱が放たれるのと同時に、突き抜けるような快感が全身に広がる。
強すぎる刺激にびくびくとからだが痙攣する。それがおさまってようやく、おれは脱力して枕に顔をうずめた。
「はぁ……はぁ……っ」
「ミコト、見て、いっぱい出たよ」
「っ……お前、なぁ……」
どうやら、シーツが汚れないように手で受け止めてくれたらしい。
振り向くと、ちょうど手の中のものを口に含もうとしていた。
「お、おい……」
「だってもったいないじゃん。
精液は一番精気が濃いんだよ」
「だからって……って、あれ……?」
視線を下に向けて、はっとする。
思わず、何食わぬ顔で手のひらを舐めているオトの顔を見た。
「お前、い、イッてないの……?」
「んー、もうちょっとだったんだけどねー。
どうしよっかな」
どうしよっかなって。
そんな状態でほっとかれて、おれだったら泣くぞ。
……おれだけ気持ちよくしてもらっておいて何もしないなんて、駄目だよな。
「オト……あ、あのっ」
「あ、ミコトもおれの飲んでみる?」
「……」
「……って、冗談だからそんな顔しないでよ」
「いっ……いいよ」
「……え、いいの?」
というか、最初からそう言おうと思ってたんだけど。
「し、したことないから、下手だと思う、けど……」
「……ほんとに、してくれるの?」
「……」
恥ずかしい、なんて思ったら負けだ。
おれはオトと向かい合い、足の間に屈みこんだ。
「み、ミコト……」
珍しくオトがうろたえている。
おかげで緊張が少しだけ解けた。
震える手でオトのペニスに触れる。
こんなに近くで見たのは初めてだ。その生々しさに思わず唾を飲んだ。
「無理しないでね」
気遣わしげなオトの言葉に頷いて、おれは先端の濡れた部分を口に含む。
独特の匂いが鼻を抜けた。
「ん……」
最初はゆっくりと。少しずつ速度を上げて、口と舌で扱いていく。
思いの外大きくて、奥まで咥えると苦しい。何度もむせそうになり、喘ぎながら、必死に頭を動かした。
「んっく……う……」
「は……」
「ん、んんっ……」
「ミコト……」
オトの手が優しく頭を撫でてくれる。
耳のふちをなぞり、うなじに触れ、また髪を梳く。
その感触が気持ちよくて、苦しさが和らぐ気がした。
おれは、オトのこと気持ちよくしてあげられてるかな……
「……ちゃんと気持ちいいから、安心して」
「……へ……」
「ふふ。おれのこと考えてくれて嬉しい」
「……っ」
「ね、続けて」
促され、もう一度頭を動かす。
疲れて感覚が痺れてきたとき、ようやく熱いものが喉の奥に勢いよく当たった。
かろうじてむせるのをこらえ、全部吐き出されるのを待ってから、そっと口を離す。
口元を押さえながらゆっくり飲み込むと、キスの時よりも確実に暖かいものが胸の中にじんわりと広がり、多幸感に包まれるような心地がした。
「ね、すっごく気持ちいいでしょ」
言われて、素直に頷く。
恥ずかしくなって、あとから付け足した。
「まぁ、美味しくはないけど」
「まーね」
オトはくすくす笑う。
それから、両手を伸ばしておれの頭を抱きしめた。
「ありがと、気持ちよかったよ」
「……なぁ、なんでさっき、おれが考えてることがわかったの?」
オトはからだを離して、いたずらっぽく笑った。
「聞こえたから」
「……うそ」
「正確には、"聞こえた気がする"んだけどね。言葉として伝わってくるわけじゃない。なんとなく、今こう思ってたな、っていうのがわかるんだ。
今、ミコトの中にはおれの霊力がたくさんあるから。
全部がわかるわけじゃないけど、さっきのは、ミコトがおれのことを強く想ってくれたから、わかったんだよ」
……そう言われても、全然ピンとこない。
釈然としないおれの顔を見て、オトは笑った。
「じゃあ、ためしてみる?
ミコトもわかるはずだから」
「……え?」
「おれが考えてること」
思わず目を瞬く。
そんな超能力みたいなこと、おれにできるのか……?
「ちなみに、ミコトもおれのことを強く想ってくれないと、伝わらないからね。
いい?」
「想うって……」
「余計なこと考えず、おれのことだけを想って。そうすれば繋がるから」
「繋がる?」
「ミコトの中の霊力と、おれの中の霊力がね。
……まぁとりあえず、やってみよっか」
オトのことを、想う……
そんなの、改めてするようなことじゃないと思うけどなぁ。
「……んー。今は無理か」
「あ?」
「ミコト、違うこと考えてたでしょ」
「え、今……?」
「ほら、やっぱり伝わってない。
まぁ、やろうと思ってやるようなことじゃないしね。いつかわかるよ」
「ご、ごめん」
「謝らなくていいよ。
ところで……」
「?」
「シーツ、替えないとね」
汗やその他で湿ったシーツに触りながら、オトはのんびりと言う。
おれはため息をついて苦笑した。
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