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❖悲しみを -side椎名優斗-
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鼓動が鳴り響いて落ち着かない。
こんな時ほど素直になれない自分がいて、拒絶するように亮雅さんを睨んだ。
だが、それが本心ではないと気づかれたのか楽しそうな顔をされた。
「なん、何ですか……そんなにやりたいなら、早くしてください」
「紳士的じゃねえよなぁ、それは。優斗が素直になんねーと」
「……」
快感は時に怖くなる。
亮雅さんに引かれてしまったら、たぶん俺は立ち直れない。
シャツのボタンに手をかけられたとき、思わず手首をつかんだ。
「っ」
「優斗、怖がんなって。ひどいことしねえから」
「そ、そうじゃ……なくて」
「俺が拒否するかも、ってか?」
「……」
お互いの指に嵌められたシルバーのリングが光ると、本当に家族になったような気がして逃げたくなった。
「亮雅さんに嫌われたら、俺は……」
「人生に絶望するって顔やめてくれよ。完璧で何でもできるやつが好きなんじゃないって言っただろ? 俺が好きなのは優斗だよ」
「っ」
まるで姫をエスコートする王子のように言ってキスをするから、亮雅さんはそういう国の人なのかと錯覚した。
自分なんて物語のモブでしかないと思っていたのに、俺に与えられた幸せは想像を遥かに上回った。
「亮雅、さん……」
「可愛い顔でジッと見んなよ。気狂いそうなんだよ、こっちも。脱がすぞ」
「えぁ……っ」
耳許で囁かれて声が上擦ってしまう。
ボタンが外されていく緊張感から目を閉じたが、次の瞬間には俺の体は抱き上げられていた。
「っは、!?」
「風邪引かせたら谷口にボロカス言われるからな。今日は特に寒みぃから」
「へ、いや、でもっ、わ……」
浴場で下ろされて有無も言わさずベルトに手をかけてくる亮雅さん。
俺は恥ずかしさが度を超えて死にそうだ。
あっという間に脱がされて我慢汁に濡れた陰茎が露わになると、猛烈に叫びそうになった。
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